石川新県立図書館の姿 探る 検討委初会合 デジタル化対応 課題
老朽化に伴い移転新築する県立図書館(金沢市本多町)の基本構想策定に向けた検討委員会の初会合が八日、県庁で開かれた。委員間の意見交換では、伝統工芸分野などの石川の特徴的な文化的資料の保存活用やデジタル化への対応、司書などの多様な人材の確保を重要とする意見が上がった。(中平雄大) 委員は県内の大学図書館長や女性団体、経済界などの代表者で構成する十人。委員長には多くの県立図書館の構想策定に参画してきた跡見学園女子大(東京)の植松貞夫教授が選任された。植松委員長は「図書館はインターネットの時代にあって曲がり角。これから五十年、百年輝き続ける県立図書館の姿を考えていきたい」とあいさつした。 谷本正憲知事は「加賀は天下の書府」と呼ばれて学問が奨励された加賀藩の歴史を踏まえ、「伝統を受け継ぎながら多様な県民ニーズにしっかり応え、多くの県民に利用していただける知の拠点を目指したい」と述べた。 検討委では植松委員長や慶応大名誉教授の田村俊作委員が全国の公立図書館の動向などを報告した。県も現在の県立図書館が他の都道府県の施設と比較して延べ床面積や蔵書数、来館者数などで規模が小さい点や、移転先として挙げる金沢大工学部跡地(金沢市小立野)の周辺状況などを説明した。 検討委は年度内に計四回の会合を開き、基本構想をまとめる。次回は十〜十一月ごろに開催する。 PR情報
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