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 岸田文雄外相は9日午前、外務省に程永華(チョンヨンホワ)・駐日中国大使を呼び出し、中国公船が沖縄県・尖閣諸島魚釣島沖の日本領海への侵入を繰り返していることに抗議し、接続水域からの即刻退去も求めた。これに対し程氏は会談後、「釣魚島(尖閣諸島の中国名)は中国固有の領土であり、中国の船舶が活動を行うのは当然と説明した」と記者団に述べた。

 外務省や第11管区海上保安本部によると、尖閣諸島沖では、中国公船の2隻が5日に日本領海に侵入。その後も9日まで侵入を繰り返した。日本領海外側の接続水域には一時、中国漁船を伴って計15隻の公船が入った。うち、6隻には武器のようなものが搭載されていた。程氏は岸田氏に「事態が複雑化、拡大しないように双方が冷静に努力するべきだ」とも主張した。

 日本政府は4日連続で中国側に抗議。だが、事態が改善されないため、岸田氏が申し入れることにした。