局地的豪雨 最新技術で再現 予測につながると期待
短時間に急速に発達する積乱雲によって起きる「局地的豪雨」を、最新の気象レーダーとスーパーコンピューターを活用することで詳細に再現することに理化学研究所などの研究グループが成功しました。現状では困難な局地的豪雨の将来的な予報につながると期待されます。
短時間に積乱雲が急速に発達して大雨をもたらす「局地的豪雨」は、おととし8月の広島市の土砂災害など、大きな被害を引き起こしますが、雨の範囲が数キロから数十キロと狭く、10分足らずの短時間に雨雲が急速に発達するため、現在の技術では場所や雨の強さを正確に予測できません。
理化学研究所の三好建正チームリーダーなどの研究グループは、30秒に1回と、従来の10倍の頻度で観測できる最新の「フェーズドアレイ気象レーダー」のデータを基に、スーパーコンピューター「京」を使って従来の予報の400倍の100m四方の細かさで雨雲がどう発達するか予測し、検証しました。
その結果、おととし9月に近畿地方で起きた局地的豪雨について、新型レーダーによる観測データを使って「京」で予測したところ、30分後までの雨雲の範囲や強さをほぼ正確に予測することができたということです。雲の高さや幅なども実際に極めて近く、正確に再現することができたということです。
現時点では、膨大なデータの処理に時間がかかり、予報は間に合わないということで、研究チームではおよそ10年後の実用化を目指しさらに研究を進めていくことにしています。
三好チームリーダーは、「空間的にも時間的にも桁違いのビッグデータを処理することで、人々の避難を促す情報が出せる可能性がある。『ゲリラ豪雨』とも呼ばれてきた局地的豪雨の将来的な予測につなげたい」と話しています。
理化学研究所の三好建正チームリーダーなどの研究グループは、30秒に1回と、従来の10倍の頻度で観測できる最新の「フェーズドアレイ気象レーダー」のデータを基に、スーパーコンピューター「京」を使って従来の予報の400倍の100m四方の細かさで雨雲がどう発達するか予測し、検証しました。
その結果、おととし9月に近畿地方で起きた局地的豪雨について、新型レーダーによる観測データを使って「京」で予測したところ、30分後までの雨雲の範囲や強さをほぼ正確に予測することができたということです。雲の高さや幅なども実際に極めて近く、正確に再現することができたということです。
現時点では、膨大なデータの処理に時間がかかり、予報は間に合わないということで、研究チームではおよそ10年後の実用化を目指しさらに研究を進めていくことにしています。
三好チームリーダーは、「空間的にも時間的にも桁違いのビッグデータを処理することで、人々の避難を促す情報が出せる可能性がある。『ゲリラ豪雨』とも呼ばれてきた局地的豪雨の将来的な予測につなげたい」と話しています。