マクラーレンのジェンソン・バトンはチームがF1の序列において競争力を増す中、今季に他のドライバーたちと再び"戦える"ようになったことを楽しんでいると語った。
Hondaパワーと再タッグを組んだ2015年に苦戦を強いられたマクラーレンだが、今年は前半戦が終わった時点ですでに昨シーズンの総計を15ポイント上回っている。結果として、マクラーレンはコンストラクターズ選手権の7位につけており、6位のトロ・ロッソとはわずか3ポイント差だ。
バトンは「前に近ければ近いほど良いし、少なくとも今の僕らはバトルができる。前は予選を無事終えても、あとはデプロイメントのせいで皆にバイバイって感じだった」と話している。
「今年はデプロイメントが良くて、問題はレースでバトルになるや否やオーバーテイクに苦労すること。オーバーテイクに必要なものが欠けているんだ」
これまでのキャリアで成功を収めているだけに、競争力のない時期を過ごすのは余計に厳しいのではないかと聞かれたバトンは「タフだし、多くのドライバーが他のチームへ移っていく。たくさんのドライバーが移籍するのを見てきたでしょ」と答えた。
「ときにはうまくいって勝てるクルマやいつも勝てるクルマに乗れるかもしれない。ちょっとしたスランプがあって、特にかなりコンペティティブだった3年の後の2013年はすごくきつかったし、あのとき僕らは素晴らしい年になると予測していた」
マクラーレンは2013年以降、勝利から遠ざかると同時にコンストラクターズランキングで5位より上につけていない。しかし、昨年に遂げた大幅な進歩はマクラーレンが正しい方向に向かっている証拠だとバトンは考えている。
「間違いなく正しい方向に向かっているけれど、レッドブルに比べればエアロの面で僕らはかなり離されている。空力的に彼らのマシンはすごく強いと思うし、彼らのパワーユニットはメルセデスほど強くないから、僕ら自身を判断するのにちょうどいいチームだと思う」
「かなり前進しているけれど、トップ争いをするまでは決して満足できないし、今はまったくそういう状態じゃない。まだ道は長いけれど、このチームの皆は来年に向けて進歩するだろうと前向きに考えている」