トランプ氏の米兵遺族侮辱発言 共和党内からも批判

トランプ氏の米兵遺族侮辱発言 共和党内からも批判
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アメリカ大統領選挙で共和党のトランプ氏がイラクでアメリカ兵の息子を亡くしたイスラム教徒の夫婦に対し侮辱的な発言を行ったとされる問題で、共和党内の重鎮などからも批判が相次ぎ、選挙戦に影響を与える可能性が出ています。
この問題は、先週の民主党大会で、イラクで息子が戦死したイスラム教徒のカーン夫妻が壇上に立ち、イスラム教徒の入国禁止を主張するトランプ氏を非難したのに対し、トランプ氏は、クリントン氏の陣営が仕掛けた演説だとしたうえで、夫妻を侮辱したと受け止められる発言を行ったものです。
これに対し、1日、退役軍人の会合で演説したオバマ大統領は「アメリカの軍や兵士をこき下ろす一部の人たちには心底うんざりしている」と述べ、名指しは避けつつもトランプ氏を非難しました。
さらに、共和党の重鎮マケイン上院議員は「トランプ氏の発言に全く同意できない。党の価値観を代表するものではない」と述べるなど、共和党内からも批判が相次いでいます。
共和党の副大統領候補ペンス知事は1日の集会で、「トランプ氏も戦死したカーン氏はアメリカの英雄だと思っている」と釈明しましたが、トランプ氏自身はツイッターで「カーン夫妻はテレビ番組でも悪意をもって私を攻撃している」として強気の姿勢を変えていません。
アメリカでは戦死した兵士の遺族を批判することはタブーと受け止められており、選挙戦に影響を与える可能性が出ています。