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中国公船、8日に尖閣接続水域・領海に15隻航行

2016/8/8 18:40
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 海上保安庁は8日、沖縄県・尖閣諸島周辺の接続水域や領海に一時、中国海警局などの公船計15隻が入ったと発表した。同庁によると、尖閣周辺で同時に航行する公船の数としては、7日の13隻を上回り過去最多。中国側の活動激化を受け、政府は安倍晋三首相らと中国指導部の対話を通じて局面打開が図れないか検討に入った。事務当局間の交渉だけでは、早期の緊張緩和は難しいと判断。政治レベルでの対応を模索する。

 中国公船や漁船による接続水域や領海の航行は5日から活発化しており4日連続となる。中国当局船の領海侵入は2日連続。首相は6日に国際法、国内法にのっとって冷静かつ毅然と対応するとともに、米国など関係国と緊密に連携するよう関係省庁に指示している。

 政府関係者によると、岸田文雄外相と中国の王毅外相の電話会談を検討する。さらに、9月初めに国際会議出席のため訪中する安倍首相と習近平国家主席の会談実現へ調整も急ぐ。事態を悪化させないための一致点を探りたい考えだ。

 菅義偉官房長官は8日の記者会見で、外務省の杉山晋輔事務次官がこれまでに程永華駐日大使に厳重に抗議したことを踏まえ「引き続き、中国側に事態をエスカレートさせないよう強く求めていく。海上保安庁をはじめ、関係省庁が緊密に連携し対処していく」と述べた。

 稲田朋美防衛相は記者会見で「尖閣諸島を含むわが国固有の領土、領海、領空を断固として守り抜く」と強調した。〔共同〕

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