どうだ?仕事慣れたか?
「ええまぁ…。」
真面目に取り組んでるように見えるし、やる気はあるんだよな?
「はい!もちろんです!」
分かってるよ。
疑ってなんてないよ。
ただ、いつもクールだからな。
感情が表に出ないタイプだろ。
だから不満や悩みごとがないかと思ってな。
「大丈夫です。」
なかなか飲み会にも参加しないし、同期とコミュニケーションは取れてるのか?
「あんまり騒がしいの好きじゃなくて…。」
そうか。
無理強いはしないよ。
飲み会参加は自由だしな。
プライベートまで会社の連中と一緒じゃ息つまることもあるからな。
でも、今度のバーベキューは参加してみないか?
昼間だから君を可愛がっているパートさん達も参加できる。
みんな君の仕事以外の顔も知りたがってるよ。
もちろん私もだがね。
・・・
彼は基本無口だ。
訓練でも声が小さいことを指摘されており一人残され、
覚えてやがれ!
の練習をさせられていた。
ボーッとしており、作戦中にメモを取って証拠を残したり、正義の味方がポージング中に発砲してケガをさせてしまった。
戦闘員向きじゃないことから事務部隊へ異動となったのだ。
ちなみに正義の味方とは今も係争中だ。
事務に来てからも指示待ちが多く、パートさんに指示を受けている状態だ。
幸い、パートさん達も息子のような年の差がある彼を可愛がっている…と思う。
しかし、返事も小さい、挨拶もそこそこな彼は職場でも浮いてしまっている。
ボーッとしてイマイチやる気があるのかないのか…。
パートさん達がまだ大人だからいいがそのうち彼に見切りをつけてしまうだろう。
同期やパートさんとの距離が縮まればいいんだが…。
せっかく、縁があってウチに来たんだ。
彼にも楽しく働いてもらわないとな。
こうした配慮も年を重ねると必要になる。
彼はきっと不器用なだけだ。
その良さを我々の世代が引き出していかなきゃな。
それが中堅に求められるとこでもあるだろう。
・・・
おーみんな早いなー
昼間からの参加ということもあり、パートさんなんかはお子様と一緒に参加している。
私は仕事があるため、最初だけ。
ボチボチみんな集まり出してきた。
みんな普段の戦闘員スーツや事務の制服ではなくてラフな私服だ。
最近の若い子はオシャレだなー
パートさん達もひとまわり若く見える服装だ。
あの子、私服ダサいな(笑)
お、あいつは意外と清潔感のある私服だな。
こういう普段とは違う一面が見られるのもいいもんだな。
あれ?彼は?
お、きたな。
ラフな服装だな。
ジーンズにTシャツ、スニーカー
近づいてきた彼のTシャツには
大きな達筆な文字で…。
働きたくないでござる
…。
…。
おじさんだってそうさ…。