天皇陛下が「生前退位」の意向を強く示唆されたビデオメッセージを8日公表した宮内庁の風岡典之長官は公表後に記者会見した。風岡長官は、陛下が昨年から「象徴の在り方について気持ちを表明することがふさわしいのではないかと考えられていた」と述べた。
ただ、今年1月のフィリピン訪問などで多忙だったために「さらに思いを深め、このたびの表明に至った」とした。
陛下は5年ほど前から生前退位の意向を周囲に伝えられていたとされる。風岡長官は「退位」という言葉については「全く(聞いていない)」と述べる半面、「長官や侍従長らに『象徴としての務めを果たすのが困難になった場合、どうすればいいのか』というお話をされていた」と説明した。