イチローがメジャー通算3000本を達成!7回に右越え三塁打

2016年8月8日7時39分  スポーツ報知
  • 3000本安打を達成したイチロー(ロイター)

 ◆ロッキーズ―マーリンズ(7日・コロラド)

 マーリンズのイチロー外野手(42)が7日(日本時間8日)、敵地のロッキーズ戦で史上30人目のメジャー通算3000本安打を達成した。

 「6番・中堅」でスタメン出場。初回1死一、三塁の好機で迎えた第1打席は空振り三振、3回1死走者無しの第2打席は投ゴロ、4回2死一塁の第3打席は遊ゴロ。7回1死走者なしの第4打席に、その瞬間は訪れた。

 2番手・ラスンの3球目をとらえると、右フェンス直撃の三塁打。三塁側ベンチから飛び出したナインに祝福された後、ヘルメットを脱いで声援に応えた。

 “産みの苦しみ”を味わった。あと2に迫ってから、代打で11打席凡退し、6日のロッキーズ戦で8試合、12打席ぶりの安打を放ち、あと1に迫っていた。

 メジャー初安打は2001年4月2日だった。マリナーズの本拠セーフコ・フィールドは零度近い寒さの中、アスレチックスとの開幕戦に4万5991人の超満員のファンが詰めかけていた。そして誰もが注目していたのが日本プロ野球のスーパースター、オリックスで7年連続首位打者となったイチロー。彼は「1番・右翼」に名前を連ねていた。

 オープン戦でも結果を残していた。日本では考えられないような長さのオープン戦。24試合に出場し、81打数26安打の3割2分1厘。心配された長打も二塁打5本、三塁打、本塁打各2本の計9本。その一方で内野安打も5本打って見せた。そして、「野球そのもののレベルは高いと思うが、どうにもならないレベルではない。何とかがんばれば届くレベルにあると思う」と語っていた。

 だが、前年20勝6敗の右腕ハドソンの低めに集める投球には手こずった。第一打席が二ゴロ、第2打席が一ゴロ、第3打席が空振り三振。7回、投手がマシューズに代わったのが幸いした。2ボール1ストライク後の4球目のやや外角高めの直球をたたいた。投手のグラブをかすめて中前へ。現地の午後9時41分。このヒットをきっかけにチームは同点。そして8回、今度は無死一塁からの送りバントが内野安打となって勝ち越しに結びつけた。

 このデビュー戦から16年。マリナーズ時代のような「1番・右翼」が確約されていないにもかかわらず結果を残し続けるには、たゆまない努力と節制によるものだ。本人の語る「50歳までプレーする」は、“永遠の野球少年”の意味を持つ。彼にとってメジャー3000安打は通過点の一つなのだろうか。

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