巨人前監督・原氏、千代の富士さん告別式で思い出語った「我々の世代では大ヒーロー」

2016年8月8日6時0分  スポーツ報知
  • 両国国技館前で止まって別れを告げる故・九重親方のひつぎを乗せた霊きゅう車

 すい臓がんで7月31日に61歳で急死した大相撲の元横綱・千代の富士の先代・九重親方(本名・秋元貢)の葬儀・告別式が東京・墨田区の九重部屋で営まれ、プロ野球巨人前監督・原辰徳氏や日本相撲協会関係者ら約1000人が参列した。

 原前監督は「我々の世代では大ヒーロー。ゴルフをし、酒を酌み交わしたこともあった。1か月前に出版社のパーティーで会い、お痩せになったと心配していた」と突然の別れを惜しんだ。ゴルフの腕前は原前監督の方がやや上だそうだが「(先代九重親方は)決して褒めてくれなかった。2人で小さなボールを追いかけました」と故人の強気な性格の一端を明かした。

 葬儀では、部屋を継ぐ九重親方(元大関・千代大海)と関取衆がひつぎを霊きゅう車に収めると、見送りのファンが「千代の富士、日本一!」「大横綱!」と絶叫。霊きゅう車が両国国技館前に立ち寄り、約5秒間停車してクラクションを鳴らすと、そこでも約200人のファンが「ありがとう」と口々に叫んだ。

 1989年9月に角界初の国民栄誉賞を授与した海部俊樹元首相や阪神・掛布雅之2軍監督らから弔電も寄せられた。ひつぎには故人が生前好きだったというカトレアの花が添えられ、長男の剛氏が「父が残した輝かしい功績を汚すことなくいつまでも皆様の記憶に残り続けるよう、後世大切に語り継いでいきたいと思います」と遺族を代表してあいさつした。10月1日には両国国技館で「お別れの会」が開かれる。(網野 大一郎)

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