指輪世界の第二日記

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2016-08-08 シン・ゴジラネタバレ感想その2 このエントリーを含むブックマーク

三度目を見終えたのでいくつかメモ


























・最後の演説の直後に「ヤシオリ作戦協力民間企業関係者」という字幕を確認できた。

したがって作戦時にこれら民間技術者と自衛隊員とが被爆・死傷していると思われる


・女特使はラブコメアスカと思って見るとなるほどかわいい

「アンタたちなんて見下してるんだからね!」

→「タメ口でいいって言ってるんですけど!」

→「帰ってこいって言われたんだけど…私、帰らないわ」

→「私が妻であなたが旦那でもいいわよ??」


第一戦で攻撃命令が長い連絡線を行ったり来たりするが、これが最後の「お前、指揮官がなんで前にいく」の前振りになっていると言える。実際に最終戦で「問題がありますがどうします」という問いが数回あって、「それは本質的ではないから続行」という命令が即座に出せているから、意味があるという描写にはなっている


・気づいていなかったが最終戦の前線指揮所には安田がいるっぽい


・総理が「今、ここで決めるのか!?」とうろたえる芝居があり、それはつまり、それ以前はすべて事前に説明と決定があったということ。官房長官が「(はい、利害関係組織が一通り存在を主張し終わりました。ここで打ち合わせ通りのご決定をどうぞ)」というのを毎回やってきた。

それが、急変進行する危機のなかで、事前打ち合わせなしに芝居でなしに組織を動かせる首相になっていく。

その成長の頂点で死んでしまうという理屈に沿った脚本になっている。


・赤坂の、また彼の将来像である官房長官の立ち回りというのは交通整理である。個々の課題を、それに対する政治権力のバランスの最適な落としどころを見つけるべきものととらえていて、その把握と取引とだけに専心しようとしている。「俺は権力者じゃない、交通巡視員だよ」といったところだ(そこにこそまた巨大な権力があるのだが)。世界に誰も解決策を知らない新しい問題などない、ただどの組織がどれだけコミットし、どれだけリスクとリターンを得るかの手柄争いに過ぎず、「誰も気づいていなかった新しい解決法を僕が見つけました!」などというのは子供だましのプレゼンテーションである。それが「うぬぼれるな」という台詞になる。

そうして自分に理解できない怪獣騒ぎは矢口に持っていかせて、「成功しても失敗しても政治的イベントにすぎない」とうそぶいていたのだけれど、核攻撃は彼の世界観の枠を越えていて、唯一動揺した顔芸を見せる。そして矢口に相談をしに行く。

最後の面談は赤坂が矢口に嫌味を言ってマウンティングしている絵面だが、実際には赤坂が矢口に弱音を吐いて、「こっちは追い詰められてしまった。お前のほうの成算はどうなの」と甘えている。


・今回、ほぼ唯一、ゴジラ側に感情移入させそうな箇所は、バンカーバスターくらったところでよろけうつむいて「悲しいぜ〜♫」みたいな曲が流れるところなのだけれど、そこから流れるようにスーパー大逆襲に続いていくので、「ああ、憐れな…憐れどころじゃねえ!!!?」

ってなるので結局感情移入させないつくりになっている。


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