「納涼歌舞伎」あす初日 人気俳優が意気込み

東京の歌舞伎座で夏の風物詩として親しまれている「納涼歌舞伎」が、9日、初日を迎えるのを前に、初めて出演する市川猿之助さんなど、人気の歌舞伎俳優がそろい、趣向を凝らした公演に向けて意気込みを語りました。
歌舞伎座の「納涼歌舞伎」は、平成2年、それまで歌舞伎が休演だった8月に、歌舞伎を見たことがない人たちにも気軽に足を運んでもらおうと、亡くなった中村勘三郎さんと坂東三津五郎さんが始めました。
ことしの公演が9日、初日を迎えるのを前に、出演する歌舞伎俳優8人がそろい、意気込みを語りました。
このうち、初めて出演する市川猿之助さんは、「弥次喜多」の名で知られる江戸の町人2人の珍道中を描いた「東海道中膝栗毛」で脚本と演出を手がけました。猿之助さんは、共演する市川染五郎さんと2人そろって宙乗りを披露するということで、「あっと驚くような舞台に仕上がっているので、多くの人たちに楽しんでもらいたいです」と話していました。
このあと、落語家の笑福亭鶴瓶さんの新作落語が基になっている「廓噺山名屋浦里」の舞台稽古が披露され、おいらんを演じる中村七之助さんが華やかな着物に身を包み、幻想的なおいらん道中の場面を演じていました。
「納涼歌舞伎」は今月28日まで行われます。