2016-08-07

過去に3人の同性から好意を持たれたことがあるのでその知見を書く

俺(A)は男で、小~中辺りで1回、高校1回、大学で1回、男から好意を持たれた。

どれも、相手から好きですと告白されたわけではなく「あのときのアレはなに?」とこちらから聞いたところ「実はAが好きだった」という答えをもらう形で知った。

「あのときのアレ」とは三者三様だが、簡単に言うと「スキンシップが多い」である

小、高は完全に自分一人だけの問題で終わったので書けることはない。以降、大学での経験と周りの反応について書く。

俺は人と距離を詰めるのが苦手なので同性異性関係なく自分から相手に触れられる距離に入ることはほぼない。距離が近いよ、という意味で「やめとくれ」とは思っていたが嫌悪感ではない。

体育会系のノリで、まったく同性愛気質はなくともチンコ触りあったり尻を叩いたり素っ裸になってキャッキャ言ってる男は沢山いたし、女だって彼女でもないのに必要以上に距離が近い人は沢山いた。自身の以前の経験から慣れていたからでもある。

パーソナルスペースは人それぞれ」というだけの話で、相手好意を持ってくれていること自体は嬉しい。

同大学生で「知人の範囲に入る数百名」の内、実際に同性愛者だと分かったのは好きだと言ってくれた1名+友人Cから聞いた1名の計2名。

友人Cもペラペラ喋ったわけではなく、恋愛の話から~C「俺、男から好きだと言われたことがある」「ところで俺と同じクラブのDはゲイだと思う」というような話の流れで名前が出た。俺の方は「俺も男から好きだと言われたことある」と答えたが名前は出していない。

その後、俺を好きだと言ってくれたBが「Dもゲイだよ」と教えてくれたので世間は狭いと思った。

はいえ、俺の大学ではLGBTについて何ら騒いでいなかった。むしろとても静かに落ち着いていた。

俺に好きだといったBには俺より仲の良い友人が沢山いる。その友人達からBがゲイだというような話はいっさい出なかった。Bが話してくれた内容からはその近しい友人たちは知っているということだったのに。

また友人Bから名の出たDもそれまでに一度、風の噂で「Dはゲイかもね」と流れてきただけ。

○○はゲイなんじゃないの、という話題になったところで「へー、そう」で終わっていたし、何より「ある人が"○○はゲイ"と言っていたところで、そんな重要情報は本人の口から出た言葉でない限りは話半分で聞いておくべき」という基本的なことを皆理解していた。

「私も女性から告白されたことがある。意外と沢山いるもんだね」男女どちらもそれ以上に話が膨らむような話題ではなかった。


http://b.hatena.ne.jp/entry/s/www.buzzfeed.com/kazukiwatanabe/gay-student-sued-hitotsubashi-university 『「ゲイだ」とばらされ苦悩の末の死 学生遺族が一橋大と同級生提訴変更する』

上のブクマコメントでいくつか見受けられるのが

「突然気持ちを打ち明けられた友人も激しく動揺しただろう」

「同性に告白された場合、その悩みは誰に相談すればいいんだ」

「じゃぁ、告白された彼の気持ちはどうなるのさ。友達だと思っていた人が自分恋愛対象だとみていたと知った彼の気持ちは」

などがあるが、この人たちは実際に同性から告白されたことがあるのだろうか。

俺は動揺などしなかったし、実際に同性に告白された友人達も、誰も動揺してるようには見えなかった。

悩み相談は俺の大学の皆がそうだったように、しかるべきタイミングと人を見て話せば良い。見境なくプライベート情報をばら撒くのは相談とは言わない。

「お前は動揺しないだろうけど俺はする」?確かに「こ、告白された!どーしよう!」とは思うかもね。それは動揺じゃないし、どうしようもないしどうもしなくていいだろう。

俺が受けた告白に対する答えも「女性しか好きにならないのでごめんなさい」で終わり。しつこく付きまとわれたことはない。しいて違いを挙げるなら「前みたいに距離を詰めて来たらそのままにはせずきちんと離れよう」とその人への俺の対応が少し厳密になっただけ。

これも「ゲイは怖い」からではなく、相手に不必要に期待を持たせないため。だけどむしろ相手の方が気を使ってこちらとの距離をちゃんと取ってくるようになったので杞憂に終わっている。

どこに動揺する要素があるのかわからん。同性異性かかわらず「告白告白」なんだから告白に対する返事」をすれば良い。

大学生ほど大人じゃない中・高生が秘密を広めてしまうのは分からんでもない。しかしそれも「自分の中で抱えすぎて苦しんだから」というよりは「自分しか知らない秘密は話の種として使える」という下種な気持ちから場合が多い気がする。

襲われるかも思うと怖い?実際に襲われたのでもない限りネット情報に踊らされ過ぎである

俺の知ることができたゲイの数は、割合からするととても少ない。大多数のゲイはひっそり静かに暮らしているということである

また俺が対応した人はスキンシップ過剰ではあったが、スキンシップ好きな女性よりはずっと少ないくらいで身の危険を感じる程ではなかった。

そして告白についてもとても慎重である。俺が好きだと言われたのも4年生の最後の方で、こちらから切り出さなければ多分伏せたままだったと思う。

http://anond.hatelabo.jp/20160807005352 『「アウティング」を聞かされた側の気持ち

上の増田のように第三者としていきなり知ることになった場合、書かれているような動揺や怒りが沸くのは当然だと思う。だからやっぱりその話題を出すべき場所タイミングはとても重要なんだよ。

俺の周りにいた人たちは驚くほど常識人ばかりで(素っ裸で踊っていた人たちも、それが可能な時と場所理解していたし、俺よりずっとちゃんとした社会人生活を送っている)大学生にもなればこういうもんなのかな、皆大人だなと関心することが多々あった。

こういう環境にいた俺からすると、大学院生にもなってLINEグループという拡散力大のツールで通知するなど配慮がなさ過ぎてそっちの方が怖い。守秘義務以前の問題

総合大学と単科大では密度が違うが、オッスオッスの体育会系クラブでさえ騒ぎにはならないのだ。

『おれもうおまえがゲイであることを隠しておくのムリだ。ごめんA』というLINEは「Zは身の危険を感じていた恐れがある」と取れないことはない。とはいえこ文言だけでZに肩入れするのは無理がある。

何より「推定無罪」が法の基本だよね。「俺や皆に危害を加える"かもしれない"」という理由で「親友相談」ではなく「LINEグループ投稿」。

こんな法曹関係者に対して「ノンケ告白するゲイマナーがない」「告白したことがすべての元凶」「もしキモイストーカーだったらどうする」なんて援護は的外れ過ぎる。

そもそも「LGBTがそばにいたら危ない」と思う人は、自分の周りにLGBTが実際に何名いるだろうか。知人の5%を下回る数、または一人も知らないというのであれば、LGBTの人はあなた存在を知られることすらなく、何ら危害を加えることな暮らしているのである

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