毎年運動不足が原因で死んでいく530万人へ…ゆるい新改善プランが発表

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座ってばかりいるのは絶対にダメ!

あまり身体を動かさず、デスクに向かって仕事ばかりしている人や、家でのんびり座ってテレビばかり見ている人に、不健康な生活スタイル改善を促すメッセージが、さまざまな機関から度々発せられてきました。でも、わざわざジムに通ったり、数kmもジョギングをしたりとか、自分には無理なんですよね。そうするのがよいことは重々承知のうえですけど。

そんなあなたへ、新研究論文が発表されましたよ。五輪・イヤーに合わせ、4年ごとにシリーズで調査結果の公表が行なわれている同論文によると、運動不足が原因で早死にしている人の数は、毎年世界で530万人! 座ってばかりで、ほとんど身体を動かさない生活習慣は、肥満や喫煙が健康にもたらすダメージに匹敵し、心臓発作や腎臓病、ガンなどの発症にもつながると警告されています。

今回の調査結果から伝えたいのは、ポジティブなメッセージだ。激しい運動やジム通いをしなくても、ほどほどに身体を動かせば、さまざまな健康上のリスクを低め、排除することさえ可能になる。

同研究チームを率いたケンブリッジ大学のUlf Ekelund氏は、このようなコメントを発表しています。すでにネガティブな研究結果が出ていますが、「ポジティブ」なメッセージとは、いったいどんなことが判明したのでしょうか。

100万人を超える調査対象者から明らかになったことは、たとえ1日8時間座ったまま仕事をしなければならない場合でも、毎日60~70分の運動をすれば、それほど座っているわけではないものの、運動不足気味の生活スタイルの人より非常に健康的な生活を送れるとされています。仕事などが理由で長時間座り続けることは避けられなくとも、そのマイナス面の影響を運動で打ち消すことができると実証された形です。

毎日1時間は運動すると聞くと、そんなには無理だと思ってしまうかもしれません。これは世界保健機関(WHO)が推奨する、毎日30分の運動よりも倍のエクセサイズ量です。とはいえ、今回の研究では、この1時間の運動量に求められているのは、軽いウォーキングやサイクリングなどで、職場まで歩いて行ったり、自転車で通うだけでも達成できるとされていますよ。要は普段の生活に、少しでも肺活量をアップさせるアクティビティを取り入れるだけでも、ずいぶんと健康状態は改善するということですね。

なお、今回の調査結果では、長時間座っているわけではないけれど、運動不足な生活習慣の危険が指摘されていますが、毎日座ってばかりなうえに運動もほとんどしないというライフスタイルが、もっとも早死にに直結することはいうまでもありません。きっかけは流行の「ポケモンGO」でもよいのですから、とにかく外を歩き回る生活を、いますぐにでも習慣づけることが絶対に必要ですよね。

image by Zastolskiy Victor/Shutterstock

source: The Lancet

Jennifer Ouellette - Gizmodo US[原文

(湯木進悟)