何か良く聞くけどさ。納豆の栄養ってそんなに凄いの?
そうじゃの。納豆1パック食べるだけで、かなりバランスよく栄養を摂れるのじゃ。しかも、機能性成分も豊富に含まれているからの。そりゃ、話題にもなるじゃろ。
ふーん。ちょっと分かりやすく教えてくれない?
仕方ないの。説明するから、終わったら納豆を食べるんじゃぞ。
納豆の栄養が豊富というのは、頻繁に話題に上がるため、一度は聞いたことがあると思います。実際、納豆は“ほぼ”完全食品ということで、1パック食べるだけで、バランスよく栄養を摂ることが出来ます。
また、栄養価だけでなく、健康や美容に効果的な、機能性成分も豊富です。
納豆を1パック食べることで、どんな栄養をどれだけ摂取できるのか、詳しく見ていきましょう。
納豆の栄養と他の食品との比較
納豆の栄養価を羅列するだけだと、その含有量の凄さが分かりにくいと思うので、他の食品と比較してみました。
また、納豆1パックは50gで計算しています。スーパーには、40gのものや、45gのものあるので、気を付けて下さい。
1パック(50g)の納豆に含まれる成分
成分 | 含有量 | 他の食品との比較 |
---|---|---|
エネルギー | 100kcal | - |
タンパク質 | 8g | 鶏もも肉50g分 |
脂質 | 5g | - |
炭水化物 | 6g | ごはん7g分 |
水溶性食物繊維 | 1.15g | ごぼう42g分 |
不溶性食物繊維 | 2.2g | ごぼう65g分 |
ビタミンB1 | 0.03mg | ロースハム5g分 |
ビタミンB2 | 0.28mg | 豚肩ロース100g分 |
ビタミンB6 | 0.12mg | マグロ赤身38.3g分 |
ビタミンE | 0.25mg | うなぎ5g分 |
ビタミンK | 0.30mg | かいわれ大根150g分 |
ナイアシン | 0.55mg | 舞茸6g分 |
パントテン酸 | 1.8mg | 鶏もも肉87g分 |
葉酸 | 60μg | モロヘイヤ24g分 |
カリウム | 330mg | ニンニク62.5g分 |
カルシウム | 45mg | 牛乳200g分 |
マグネシウム | 50mg | しらす62.5g分 |
鉄分 | 1.5mg | 牛レバ―40g分 |
亜鉛 | 0.95mg | 生牡蠣7g分 |
たった50gの納豆にこれだけの栄養が含まれています。さすがは“ほぼ”完全食と言われるだけありますね。
必須アミノ酸を全て含む良質なタンパク質
納豆のタンパク質は、人が体内で合成出来ない、必須アミノ酸9種類を全て含有しています。(アミノ酸スコア86)
タンパク質としての品質は、植物性タンパク質の中ではトップクラスです。
“ほぼ”完全食と言われる理由
上記の表を見て、お気づきかもしれませんが、納豆に足りないのはビタミンA、C、Dです。ビタミンA、Cに関しては、納豆の薬味にネギを入れることで補うことが出来ます。
とはいえ、完全食品の定義は結構曖昧なもの。最近ではバナナも完全食品と言われるぐらいなので、納豆も完全食品と言ってしまっても良い気もします…
納豆に含まれる機能性成分と期待できる効果
納豆には、上記の栄養素だけでなく、様々な機能性物質が含まれています。
- ナットウキナーゼ
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納豆にのみ含まれているタンパク質分解酵素です。血液サラサラや血栓に対する働きで注目されている成分です。
- 大豆イソフラボン
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大豆に含まれるポリフェノールの1種です。女性ホルモンと似た作用を持つことで有名ですね。
大豆イソフラボンは食品安全委員会で摂取上限を1日75mgまでと定められているので、食べ過ぎ注意。納豆2パック(100g)で上限を超えます。
- 大豆サポニン
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大豆に含まれるサポニンは、脂肪の蓄積を抑えたり、免疫力の向上、コレステロール値の改善といった効果が期待できます。また、抗酸化作用もあるため、美容にも嬉しい成分です。
- ポリアミン
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納豆のほか、醤油や味噌など、大豆を発酵させた食品に含まれています。細胞の生まれ変わりに関わる成分で、新陳代謝や老化を予防する働きが期待されている成分です。
- ビタミンK2
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脂溶性ビタミンの1種で、血液凝固作用があります。不足すると、出血したときに血が止まりにくくなったり、鼻血が出やすくなります。
- ポリグルタミン酸
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納豆のネバネバの主成分です。体内で分解されにくい特徴があり、体内の老廃物の排泄を促す働きがあります。また、保水力が高いので、化粧品に配合されることもあります。
- ジピコリン酸
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納豆菌が大豆を分解、発酵させる過程で発生する成分です。抗菌作用、抗ウイルス作用などがあり、食中毒予防で注目されています。
納豆は、納豆菌によって産み出される成分に加え、大豆が本来持っている成分も摂ることが出来ます。
納豆は賞味期限切れ寸前が一番栄養が高い
納豆は、冷蔵庫内でも発酵が進むため、納豆菌が産み出すナットウキナーゼ等も、その過程で増加していきます。そのため、栄養のことを考えるなら、賞味期限が切れる寸前が、最も高くなっています。
ただし、発酵が進み過ぎると、アンモニア臭が発生したり、納豆の食感が悪くなったりしてしまいます。また、納豆も腐るものなので、賞味期限は守らなくてはなりません。
美味しく食べれて、栄養も高まる、賞味期限ギリギリを狙って食べるのが一番です。
まとめ
1日1パック納豆を食べれば、栄養バランスが良くなり、健康の維持、増進につながることは間違いありません。ただし、納豆に含まれる栄養素の中には、摂り過ぎてはダメなものもあるので、食べ過ぎはいけません。
日本の伝統食で、世界に誇るスーパーフードが納豆です。嫌いじゃないけど、普段はあまり食べない。という人は、今すぐ買いに行きましょう。