おはようございます、飯野です。
タイトルそのままです。今か今かとリリースが心待ちにされていたユーザーローカルチャットボットフレームワークが一部ユーザー向けに公開されました。
正式なリリースはまだなようですが、実際にデジマラボでもフレームワークを使ってbotも作ってみたので、使ってみた感想や特徴など、まとめてみます。
一足先にユーザーローカル人工知能APIは公開されていたのですが、使用するためにはプログラミングが必要不可欠でした。非エンジニアからするとハードルが高かったと思います。
今回のフレームワークはプログラミング無しでチャットbotが作れるようになっています。
「プログラミング無しでチャットが作れる」サービスは国内でもちょいちょい見るようになったんですが、このタイミングでリリースしてきたこともあって、他のサービスにはないような機能もいろいろありました。それぞれ簡単に紹介します。
先に発表されていたユーザーローカルAPIでは、「〜にゃん」「〜わん」といったように語尾を変換できるようになっていました。ねこ、いぬ、老人から選べるようになっていたんですが、今回のフレームワークでは自分が好きなように語尾をカスタマイズできるようになります。
これを使えばふなっしーのような語尾に特徴があるキャラクターも簡単にbot化できちゃうってことですね。
botのプラットフォームはLINEとFacebook Messenger、そしてTwitterに対応しています。面白いのがTwitterに対応しているところ。
Twitterではリアルタイムでのレスポンスが難しいので、定期的にバッチが動く感じになりますが、他のプラットフォームと違い拡散力があるので大きな可能性がありそう。企業用にひとつアカウント作って試しに運用してみるのも面白いかもしれません。
LINEではなんと、botにメッセージを送ってきた相手のIDやプロフィール写真がデフォルトで入手できるようになっています。もちろんbotとの会話ログも全て簡単に見ることができます。
ユーザーからするとちょっと怖いですが、bot製作者側からすると、どんなユーザーが使っているのか知れるのは結構ありがたいですよね。
プラットフォームから人力でチャット相手にメッセージを送ることもできるので、まずはbotに会話を任せて、あるところから手作業でチャットをしたり……ということも簡単にできます。
また、誰がどのくらい使っているか?ということもグラフィカルに見れるようになっています。
大きな特徴のひとつとして、知識データベースというものが設定できるようになっています。
例えば、ラーメン屋の情報をデータベースに入れておくと、「渋谷のラーメン屋」と聞いた時に渋谷でオススメのラーメン屋を教えてくれるラーメンbotができます。
つまり、データベースに何をいれるか?によって、いろいろな使い道ができるということです。webメディアの記事の情報を入れておけば、そのメディアのbotを作ることができます。
なんとRSSにも対応しているため、うまく作り込んでおけば新しい情報が入り次第、自動でデータベースに突っ込むことも可能。これは楽ですね。
知識データベース機能を使い、デジマラボの記事配信をしてくれるLINEbotを作ってみました。記事登録は各カテゴリのRSSのURLを入力しただけです。
「記事」「知りたい」「教えて」のキーワードをフックに知識データベースの情報を取ってくるようにしています。なので、「AIの記事」「MAについて知りたい」などで記事を紹介してくれます。
LINEのアカウントの連携も含めて、作成時間5分ほど。ぜひぜひ使ってみてください。実際に使えるかどうかは別として、これだけ簡単にwebメディアをbotにできるというのは面白いです。もちろん雑談機能はユーザーローカルのAPIでやってくれます。
スマホの方はこちらからもいけます。
ちゃんとメディアとして機能させるためには、チューニングを後から加えないと検索の精度が上がらなさそうなので、そこだけ注意です。
こういったサービスが出るたびに思うのですが、真面目にやろうとすると難解なこともフレームワークの方で吸収してくれるようになってきています。
「僕エンジニアなんで」「私はマーケターなんで」……そんな肩書きを理由に、やる/やらないを選択する時代はもう終わりかけているのかもしれません。
ユーザーローカル代表の伊藤さんもおっしゃっていましたが、チャットbotが誰にでも作れるようになったことは大きな転換点。
これからこのチャットボットフレームワークでどんなサービスが生まれるのか。楽しみにしつつ、これからの動向にさらに注目していきたいと思います。
ではではー。