天皇陛下 きょうお気持ち表明へ

天皇陛下 きょうお気持ち表明へ
「生前退位」の意向を宮内庁の関係者に示している天皇陛下は、8日午後3時からビデオメッセージでお気持ちを表されます。
天皇陛下は82歳と高齢となった今も数多くの公務を続ける一方で、「憲法に定められた象徴としての務めを十分に果たせる者が天皇の位にあるべきだ」と考え、天皇の位を数年内に皇太子さまに譲る「生前退位」の意向を宮内庁の関係者に示されています。
天皇陛下は、8日午後3時から、ビデオメッセージで、象徴としての務めについて述べる形でお気持ちを表し、10分程度にわたり国民に語りかけられます。
天皇陛下は、国政に関与しないという憲法で定められた立場から、「退位」という言葉や直接的な意向の表明を避けられるものとみられますが、関係者は「ご自身の思いがにじみ出るものになるだろう」と話しています。
天皇陛下がビデオメッセージの形で国民に思いを伝えるのは、5年前の東日本大震災でお気持ちを表されたのに続いて2回目になります。
ビデオメッセージの映像は、宮内庁のホームページにも、日本語と英語のお言葉とともに掲載され、天皇陛下は広く内外にお気持ちを表明されることになります。
宮内庁は「天皇陛下が国民一人一人にお話をされるのは大変重いことで、皆さんに天皇陛下のお言葉をよく聞いていただきたい」としています。

首相 受け止め示すことに

安倍総理大臣は、天皇陛下がお気持ちを表明されたあと、みずからの受け止めをコメントなどの形で示すことにしています。
また、政府は、憲法上、天皇が政治的な発言をすることは禁じられていることも踏まえて、憲法の枠内で慎重に対応する方針で、具体的な今後の対応については、各界の代表からなる有識者会議を設置し、意見を聞くなどして検討することになる見通しです。