ヤンキースの“放出セール”でマー君も他球団に売られる?

日刊ゲンダイ / 2016年8月7日 9時26分

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いまやヤンキースのエースだが…(C)AP

 メジャーでプレーオフ進出の可能性がなくなった球団が主力を次々に放出することを「ファイアセール」と呼ぶ。代わりに若手有望株を獲得して、チーム再建に舵を切るのだ。中でも派手なファイアセールを行って話題になっているのがヤンキース。すでに抑えのチャップマン、セットアッパーのミラー、先発のノバ、中軸のベルトランらを売り払った。

 トレード期限の7月31日は過ぎたが、ウエーバーを使えばまだ放出は可能。4日現在、7勝4敗、防御率3.46の田中将大(27)は売られないか。

「昨年、一昨年と比べれば投球内容は安定していて、ヤンキースの事実上のエースです。リリーフが脆弱になったいま、田中を放出してしまったら、それこそヒドいことになってしまう。三塁手のヘッドリーと外野手のガードナーは、いずれも打率が・250前後。トレードに出すなら、田中より彼らが先でしょう」とはスポーツライターの友成那智氏。

 それでも田中の年俸は約22億円。ヤンキースは今年も含めて20年まであと4年間、90億円近く払わなければならない。田中にそれだけの価値があるのか。

「田中にトレード拒否権があるといっても、球団が決めれば多くは従わざるを得ません。なので年俸が高額な田中を欲しがる球団があるかどうかですが、実質的な価値としては年俸15億円程度の選手でしょう。ヤンキースが残りの年俸の3割程度を負担すればトレードは成立するかもしれませんけど、ヒジのリスク(右肘靱帯部分断裂は完治せず)もあり、金満球団でない限り難しい。話がまとまる可能性は低いと思いますね」(友成氏)

 要するに放出したくても引き取り手がないということか。田中は今後も弱小球団となったヤンキースでしこしこ投げ続けるしかないようだ。

日刊ゲンダイ

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