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 遺伝子改変した蚊を自然界に放して、ジカウイルス感染症(ジカ熱)やデング熱を媒介する野生の蚊を駆除する計画について、米食品医薬品局(FDA)が5日、「環境への重大な影響は見られない」とする最終見解を発表した。米フロリダ州で実施が予定されているが、反対意見もあり、地元では賛否を問う住民投票が実施される。

 ジカ熱やデング熱のウイルスを媒介するネッタイシマカに、自然界では2日ほどしか生きられない「致死遺伝子」を組み込んだオスを大量に放つ。オスは死ぬ前にメスと交尾するため、メスが産んだ卵は、致死遺伝子の影響で、成虫にはなれずに死ぬ。いずれは蚊の集団全体が駆除できるという仕組みだ。人の血を吸うのはメスで、オスは無害という。

 フロリダ州南端のフロリダキーズ諸島で蚊の対策を担当する当局が、技術開発をした英オキシテック社と共同で、キーヘイブン地区での実施を計画している。地区一帯では数百世帯が暮らしている。

 FDAは見解のなかで、放され…

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