祭りの最中に火炎瓶か 15人けが 東京 杉並区

祭りの最中に火炎瓶か 15人けが 東京 杉並区
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7日夜、東京・杉並区の商店街で、祭りの最中に近くの建物から火炎瓶のようなものが投げつけられ、1歳の女の子を含む男女15人がけがをしました。この建物では60代の男が自殺を図り、心肺停止の状態で見つかったということで、警視庁が詳しい経緯を調べています。
7日午後7時半すぎ、東京・杉並区久我山の商店街で、「建物から火炎瓶のようなものを投げている人がいる」という110番通報がありました。
警視庁によりますと、商店街で祭りが行われていたところ、火炎瓶のようなものが投げつけられ、道路上で破裂して火が燃え広がって、1歳や6歳の女の子を含む男女15人が足にやけどをするなどのけがをしましたが、意識はあるということです。
これまでの調べで、火炎瓶のようなものは近くの3階建ての建物から投げつけられているのが、現場にいた複数の人が目撃しているということです。
ほぼ同じ時間帯に、この建物から火が出て、火はおよそ1時間半後に消し止められましたが、中で60代の男が首をつって自殺を図り、心肺停止の状態で見つかったということです。
火が燃え広がった道路では、ボンベのようなものや油のようなものが入った瓶が見つかっているということで、警視庁が詳しい経緯を調べています。
現場は京王井の頭線の富士見ヶ丘駅前の商店街で、祭りを見に来ていた家族連れなどでにぎわっていて、一時、騒然となりました。

現場近くに住む30代の男性によりますと、6歳の息子と一緒に祭りを見物していたところ、突然、10メートルほど先で火柱が上がり、続けて、近くにある建物の3階の窓から筒状のもの2本が投げつけられたということです。筒状のものはビニール袋に包まれていて、落下したあと、中から液体が漏れ出ていたということです。
男性は「はじめは祭りの飾りのちょうちんが燃えたのかと思いましたが、次々と上から火炎瓶のようなものが降ってきて、みんな逃げ惑っていました。足元が燃えている人もいて、子どもと必死で逃げました。穏やかな楽しい祭りだったのに残念です」と話していました。

現場付近にいたNHKの職員によりますと、当時、現場付近には家族連れなどが大勢いましたが、火の手は合わせて3回上がり、全員が一斉に逃げ出したということです。中には火が服や靴に燃え移ったとみられる子どもや大人もいて、現場は救急車や消防車が駆けつけ、大きく混乱した様子だったということです。

パレードに参加していた56歳の男性は「今夜7時半ごろ、祭りのパレードの行列が富士見ヶ丘駅の近くの踏切を通って商店街を北に進んでいたときに行列の中から煙が上がっているのが見えた。慌てて現場付近に向かうと、商店街の路上で火や煙が上がり、近くに割れたガラスが散らばっていたほか、携帯用のカセットボンベのようなものも転がっていた。けが人が複数いて救急車で運ばれていた」と話していました。

子どもを連れて祭りを見に来ていた女性は「にぎやかなサンバ隊が通っていた後方で、3メートルから4メートルほど白い煙が上がっているのが見え、急にサンバの音楽が止まった。離れていたので何が起きているのか分からなかったが、救急車も来て、祭りを中止するというアナウンスがあったので、何が起きたのだろうと思っていた」と話しています。

祭りを主催した富士見丘商店会の永井邦夫会長によりますと、7日夜、突然、何かが割れる音がして火が燃え上がり、現場が騒然としたということです。また、永井さんによりますと、けが人は10人程度いて、多くの人が下半身を中心にけがをしたようだったということです。
永井さんは「サンバ隊が通りすぎた建物から、突然、火炎瓶が降ってきた。合わせて5回くらい投げ込まれたと思う。こんなことは今までになく、とても驚いている」と話しています。