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arto総研

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ゴシック美術

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こんにちは、arto総研のToshiroです。いつもお読みいただきありがとうございます。今回はゴシック美術を紹介します。

 ゴシック美術とは?

ゴシック美術は12世紀中頃から15世紀頃まで続いた美術様式のことを言います。ゴシックとは「ゴート人の」(ゲルマン民族)という意味で、後の時代(ルネサンス期)になってから「あの時代って野蛮だったよね」的な、軽蔑的な意味で名づけられました。

ゴシック以前にはロマネスク美術があり、この延長線上にあるものとして考えられます。ロマネスク美術では厳粛な表現がなされていたのですが、ゴシック美術ではより人間的で自然的な表現が取られるようになります。ゴシック美術は現実的、写実的とも言われます。

またゴシック以前の時代は建築や彫刻が美術の中心的存在であったのですが、ゴシックになってから絵画が力を持つようになってきます。

初期ゴシック

もともと「ゴシック」は建築に用いられていた用語です。先ほども書きましたが、ゴシック以前は建築(主に教会)が美術の中心的存在で、初期ゴシックにおいても建築は非常に重要です。

ロマネスクとゴシックの建築様式の違いとしては、ロマネスクの教会は低く、堅い感じだったのに対し、ゴシックでもより高く洗練された建築になります。ゴシック建築の典型としてはシャルトル大聖堂が非常に有名です。

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(パブリックドメインですが写真なので念のため。引用:Wikimedia Commons

このように高くすることで視覚的な効果を得ようとしました。また、高くすることで聖堂の構造が変わり、薄い壁にすることが出来るようになります。そのためステンドグラスを埋め込めることが可能になりました。

講堂内に光を取り入れることで、「神」というものの表現を試みたのです。

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(引用:Wikimedia Commons、Harmonia Amanda)

現代の私たちは当たり前のように文字を読むことが出来ていますが、当時はそうではありませんでした。当時の人達は文字が読めなかったのです。ステンドグラスは文字を読めない人に、聖書の内容を視覚的に伝える役割がありました。

このような形でゴシック美術は浸透していくことになります。

このゴシック美術は絵画にも取り入れられるようになりました。初期ゴシックにおいては、まだまだビザンティンの影響が伺えるのですが、人間的、自然的表現が試みられます。

代表的な画家としてジョットがあげられます。ジョットは西洋美術史の出発点的存在で、後のルネサンスの基礎を作り上げました。

ジョット『聖痕を受ける聖フランチェスコ』

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ジョット以外にも初期ゴシックにおいてはチマブーエやシモーネ、ロレンツェッティ兄弟が活躍しています。

国際ゴシック

そしてそのゴシック美術はヨーロッパ全土に浸透することになります。そのため単に「ゴシック」ではなく、「国際」が付けられています。

イタリア的な装飾性の高い美術とフランス的な宮廷風の美術が融合することで、より高度な美術様式が確立することになりました。国際ゴシックにおいて特に有名なのがランブール兄弟です。

ランブール兄弟『ベリー公のいとも豪華なる時祷書: 6月』

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そして国際ゴシックは、巨匠ピサネロによって更に高められ、完成に向かいます。ピサネロの作品からは、国際ゴシック特有の高度な装飾性を伺うことが出来ます。

ピサネロ『鶉の聖母』

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また15世紀頃から国際ゴシックは北ヨーロッパと南ヨーロッパの2つに分裂します。北ヨーロッパは北方ルネサンスとして、フィレンツェを中心とする南ヨーロッパはイタリアルネサンスへと発展していくこととなります。

 

今回もお読みいただきありがとうございました。
Toshiroでした。それでは、また。