【北部】菅義偉官房長官は29日午後、米軍北部訓練場の所在地である国頭村の宮城久和、東村の伊集盛久両村長と名護市内のホテルで会談した。同訓練場の過半返還や、北部地域の振興策について意見を交わした。菅氏が2村長のみと会談するのは初めて。

国頭・東両村長と面談する菅義偉官房長官(左から2人目)=29日、名護市内のホテル

 菅氏は冒頭、同訓練場過半返還や基地負担の軽減について「目に見える形で、やれることを全力でやりたい」と強調。「県の協力も得なければならない」と付け加えた。

 これに対し、伊集村長は「整理縮小、負担軽減をお願いしたい」と話した。また、やんばる地域の世界自然遺産登録について「地域の観光を拡大することにつながる」と話し、協力を求めた。

 宮城村長は「北部訓練場の過半を返還した後、世界自然遺産登録を進めてほしい」と求めた。また村安波へ道の駅の設置を計画していると話し「政府の力添えを頂きたい」と話した。

 会談には、国頭村議会の金城利光議長、東村議会の安和敏幸議長らも同席した。

 会談に先立ち、菅氏は自衛隊ヘリから米軍北部訓練場、キャンプ・ハンセンを視察した。同日、翁長雄志知事との面談や、宜野湾市の米軍普天間飛行場に隣接する普天間第二小学校の視察も予定している。