「LINE@」ご存知ですか?
LINEが提供する情報発信やビジネスに活用可能なアカウントで、通常の個人が利用する「LINE ID」とは異なり、「LINE@ID」を作成することで、無償版でもクーポンを発行できたり、アプリ内でショップカードを作成できたり、ページビューやユニークユーザが掲載された統計情報を利用できたりと、一から導入するには困難な仕組みを簡単に導入することが可能です。
LINE@アカウント開設時に、LINE@IDは「@+8桁の文字列」で自動発行されます。
しかし、有償のプレミアムアカウントでは、LINE@IDは 「@+18桁までの希望の文字列」が取得可能です。
では、取得したLINE@IDを顧客に案内する場合に、どのように案内すると良いのでしょうか?
有償のプレミアムIアカウントでは、 LINE@IDに意味のある文字列を案内可能ですが、無償版の場合は意味のない文字列を顧客に案内することになるため、覚えてもらうことはなかなか困難なようです。
繋がりたい予定の顧客が1000人を上回るか、月4回以上のタイムライン投稿を行いたい場合には、有償のプレミアムアカウントを検討してみてもよいでしょう。
よくみかけるLINE@のアカウント案内方法
LINE@IDが「@amo3909s」、アカウント名称「子供とネットを考える会」の場合
- LINEアプリを開く→「友だち追加」→ID検索で「@amo3909s」を検索 と案内
- 公式アカウントでアカウント名称の「子供とネットを考える会」を検索 と案内
- QRコードを表示し読み取り と案内
- URLのタップから友達を追加 と案内
(友達追加ボタンを案内し、ボタンのリンク先に作成したURLに設定する場合も含む)
多くの企業や、学校、市町村がこのような案内を行っています。
しかし、LINE公式ブログで2013年にアナウンスされた「年齢認証で18歳以上と認められていないLINEユーザはID検索ができない」というご内容があるにもかかわらず、なぜ、ID検索を促すアカウント案内が多く存在しているのでしょうか。
それは、「LINE ID」と「LINE@ID」が全く別のものであることを示しています。
「年齢認証」を行っていないLINEユーザであっても、「LINE@ID」は検索できるんです!
とはいえ、入力間違いで他のIDを表示してしまっては困りものですから、誤りなく繋がることを期待するのであれば、ID検索以外の方法が良さそうです。
ID検索が招く困った事象
ID検索は入力間違いだけが問題なのでしょうか?
『LINEアプリを開く→「友だち追加」→ID検索で「@amo3909s」を検索 と案内 』した場合の追加方法を改めて考えてみましょう。
通常の友達を追加する方法と全く同様の方法でID検索を行うということがわかります。
例えば、友達のIDを追加する場合には「amo3909s」と「@」のないIDを入力しますが、LINE@アカウントでつながりたい場合には「@」を削除せず「@amo3909s」を検索しないと、「子供とネットを考える会」を追加することはできません。
※ 本文内で記載している「LINE ID」は、執筆している山口保有の「LINE ID」ですが検索を許可しておりません
「@」を削除して検索する場合には、公式アカウントから「amo3909s 」を検索すれば、LINE@アカウントを見つけつながることができます。
しかし、通常のID検索で「@」を入力を失念してしまった場合や、意図的に「@」を削除した場合には全く別の個人のLINE IDが検索結果として表示されるのです。
通常、同一の「LINE@ID」は取得することはできませんし、同様に、「LINE ID」も同一のものを取得することはできません。
しかし、「LINE@ ID」と「LINE ID」は「@」のあるかないかが違うだけの類似のものが取得可能なのです。
つまり、先にあげた子供とネットを考える会の「LINE@ID」である「@amo3909s」から「@」を抜いただけの「LINE ID」として「amo3909s」を取得することが可能なのです。
「amo3909s」 を取得した第三者が存在する場合、ID検索を案内された顧客が、誤って「@」を付けずにID検索をしてしまった場合に、全く第三者のアカウントとつながってしまう可能性があるのです。
これでは、顧客サービス向上のために取得した「LINE@ID」が正常に運用されないばかりか、悪意のある第三者が「@」を抜いただけの「LINE ID」 を取得した場合に、成り済まされて顧客に損害を与えてしまうかもしれません。
混乱を招かないLINE@のアカウント案内方法
LINE@IDが「@amo3909s」、アカウント名称「子供とネットを考える会」の場合、通常のID検索を利用せず、
- 公式アカウントでアカウント名称の「子供とネットを考える会」を検索 と案内
- QRコードを表示し読み取り と案内
- URLのタップから友達を追加 と案内
(友達追加ボタンを案内し、ボタンのリンク先に作成したURLに設定する場合も含む)
で十分なのではないでしょうか?
また、可能であれば、LINE@アカウントで取得した「LINE@ ID」から「@」を抜いただけの「LINE ID」も取得しておくことで成り済ましを防ぐこともできそうです。
実際に、有名なyoutuberや某政党、世界的に有名なオンラインストアなど有名企業の取得している「LINE@ID」から「@」を抜いただけの「LINE ID」が存在しています。
第三者とつながる可能性は、単なる顧客のオペレーションミスに過ぎない「@」削除によって引き起こされる問題ではありますが、混乱を招かないためにも何某かの対応を行っておくことが必要ではないでしょうか。
そろそろLINE@のアカウント案内について一言いっとくか
という煽りのようなタイトルについて。
LINE@のサービスは、日常的にLINEを利用しているユーザでもあまり意識をしたことがない方が多いのではないでしょうか。
また、「いやいや、普通、書いてある通りに検索するでしょ」というように思われる方も多いかもしれません。
しかし、一定層のユーザが「@」を削除する可能性があるということをLINE@運用者には知ってもらいたいのです。
これは、たった15票の投票ではありますが、Twitterで『LINEで「ID検索をして」 』と言われた場合に「@」を削除するかどうかを問うた質問です。
企業が顧客サービスを行う上で、どこまで配慮を行うのか。
今一度、改めて考えてもらいたい問題です。
書いたひと:やまぐちあゆみ