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【スポーツ】

[重量挙げ]16年前に父と交わした三宅の約束

2016年8月7日 紙面から

4度目の五輪に臨む三宅宏実(左)と父義行さん=東京都北区で(福沢和義撮影)

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 重量挙げ女子48キロ級の三宅宏実(30)=いちご=は、16年前に父義行さんと交わした約束を胸に、4度目の五輪に挑む。ロンドン五輪で銀メダルを取り、腰痛に苦しみながらも、その道を究めようと突き進んできた。

 三宅は中学3年のとき、テレビで見た2000年シドニー五輪に触発された。「私も何かしたい」。1968年メキシコ五輪銅メダリストの父や、64年東京五輪金メダリストの伯父義信さんから、五輪のメダルを見せてもらったことはなかった。音楽の道を志し、ピアノを習っていた普通の少女の人生が大きく変わった。

 15歳で競技を始め、今年30歳となった。「あっという間。気付いたら(人生の)半分にもなっていた」と、夢中で走り抜けてきた。見た目には、シンプルな競技。だが、「同じ日は全くなかった」と三宅は言い切った。日々の積み重ねが今の三宅をつくった。

 16年前、父から競技を始める許しを得るまで、3カ月間かかった。そして最後に2つの約束を交わした。「やる以上、頂点を目指そう。それと、どんなにつらくても投げない、体力の限界が来るまでトライしよう」。父娘の最終章、どんなドラマが生まれるか。 (福沢和義)

 

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