蹴球探訪
奇跡の初優勝見えた レスター・岡崎が激白「試合後はいつも悔しい」(4月27日)
【大相撲】元千代の富士通夜に2000人2016年8月7日 紙面から
7月31日に膵臓(すいぞう)がんのため61歳で死去した元横綱千代の富士(本名・秋元貢)で先代九重親方の通夜が6日、東京・墨田区の九重部屋で営まれた。日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)をはじめ、約2000人の弔問客が、早すぎる国民栄誉賞横綱の死を悼んだ。 「逝くのが早すぎるよ。もうそれにつきるね」。かつて九重部屋の師匠と弟子としてともに、栄光を担ってきた本紙評論家の北の富士勝昭さんが、そう言って九重部屋から沈痛な表情で出てきた。 弔問に訪れた誰もが、61歳の早すぎる死を悲しみ、涙にくれた。 「もう本当にお別れなんだな。もっといろいろなことを聞いておけばよかったと悔やまれますが、弟子みんなで師匠の教えを受け継いでいくしかありません。名門の九重部屋を率いるプレッシャーはありますが、師匠の教えは体に染み付いています。最後にこの部屋から師匠を送り出したいという家族の気持ちがあり、その思いはわたしたちも同じでした」。通夜の最後に報道陣の前に姿を見せた九重親方(元大関千代大海)は、そう言って深々と頭を下げた。 「次はおまえがこの部屋を引っ張っていくんだぞ」。先代九重親方から、そう言われたのは約1年前だったという。1年前と言えば、ちょうど膵臓(すいぞう)がんが見つかり、手術を受けた直後となる。もちろん、その時は、こんなに早く現実になるとは思ってもみなかっただろう。 「師匠のことは本当のお父さんだと思っています」。先代が元気だったころ、思い切ってそう話し掛けたら、笑って背中をたたかれたという。これからは新九重親方として「天国の師匠に恥ずかしくない指導をしていく」と誓った。 午後6時30分から始まる予定だった通夜は、あまりの弔問客の多さに開始を15分前倒しにした。約2000人が、史上3位の優勝31度、同2位の通算1045勝などの記録を残した小さな大横綱との永遠の別れを惜しんだ。 戒名には家族の名前が入り「千久院殿金剛貢力優梢禅(せんきゅういんでんこんごうこうりきゆうしょうぜん)大居士(だいこじ)」。7日に部屋で葬儀・告別式が執り行われる。 (青山卓司) PR情報
|