ここから本文です

水辺の事故で生き抜く「浮いて待て」をプールで実践

日経DUAL 8月2日(火)11時55分配信

 そういったものが何もない場合も、諦める必要はありません。着衣のまま背浮きをすることによって、相当長い間、体力を消耗しないで呼吸を確保し、水の中で浮いていることができるからです。

 「背浮き」とは、水難事故に遭った際のサバイバルスイミング法の一つ。着衣のままでも体力を奪われることなく、長時間、口と鼻を水面より上に出して浮いていられる浮き身の方法のこと。「浮いて待て」を合言葉に、スリランカ・インドネシア・マレーシア等の水災害の多い東南アジアでも注目され、昨年、DUAL でも紹介しました(http://dual.nikkei.co.jp/article.aspx?id=5663)。

 田村さん曰く、「背浮きは、ただ浮いているだけなので体力を消耗することもなく、たとえ、泳げない人でもコツさえつかめば、浮くことができる。また、遠泳などで一休みするときにも有効な技術」とのこと。

 背浮きを覚えておけば、水難事故の際、生存率を上げることができるのです。



■「背浮き」の練習は、二人一組で

 では、実際に水着または着衣で背浮きを練習してみましょう。なお、着衣のまま水に入ったり、ペットボトルをプール内に持ち込んだりする際は、プール管理者の許可を得てから行ってください。今回の記事でも、特別に許可をとったプールで練習をしています。

 実際に背浮きをする前に、「浮く」という感覚をつかむところから始めます。着衣で靴を履いたままプールに入り、空のペットボトルをおなかに抱えてあおむけで浮いてみました。

 最初は、うまく浮けませんでしたが、ペットボトルの浮力に頼りつつ「顎を上げ、気持ちおへそやおなかを突き出して」「もっと足を広げて」という田村さんの言葉に従って、体の形を整えていくと少しずつ浮き始めてきます。

 体を反らせ形を整えていくと、重心が頭のほうに移動し、脚の部分が浮上してくるのです。



 ペットボトルを抱え、支えてもらいながら浮くという感覚をつかんだら、ゆっくりとペットボトルから手を離し背浮きにチャレンジします。

 このときのポイントは、「焦らず、手足を広げ大の字になる」こと。ペットボトルから手を離しても、身体が沈むことはありません。浮いていることを実感しながら、ゆっくりと手を離していけば、安定した姿勢のまま、浮き続けていることができます。

2/3ページ

最終更新:8月2日(火)11時55分

日経DUAL

記事提供社からのご案内(外部サイト)

日経DUAL

日経BP社

働くママ&パパに役立つノウハウ情報サイト
小島慶子さん、岸谷香さんなど著名人コラム
保育園検索や共働き夫婦のノウハウも提供
大好評!共感マンガ

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

史上最高の幼稚園
建築家・手塚貴晴設計の、世界一可愛らしい幼稚園へようこそ。東京にあるこの幼稚園では、5才児が交通渋滞を引き起こしたり、木に登って教室に入ったり。子どもが子どもらしくいられるように設計された構造を手塚氏自ら案内する、魅力あふれるトークです。 [new]