「自民草案で国民投票考えず」
安倍晋三首相は6日、広島市での平和記念式典出席後に記者会見し、自民党が野党時代にまとめた憲法改正草案について「そのまま案として国民投票に付されることは全く考えていない」と述べ、他党との協議で改憲項目が絞り込まれるとの認識を示した。首相は「まず(衆参両院の)憲法審査会という静かな環境で真剣に議論する中で、どの条文をどう改正するかが収れんしていく」とも述べた。
また、首相は「核兵器のない世界に向け努力を積み重ねる。我が国が核兵器を保有することはありえず、保有を検討することもありえない」と強調した。
公明党の山口那津男代表も6日の広島市内での会見で改憲について丁寧に議論する考えを示した。山口氏は「国政選挙が重なり世代交代が進んだ。党内でもゼロからのスタートのつもりで議論していく」と話した。改憲項目については「逐条的に一つ一つ基礎から議論し、(新たな条項を加える)『加憲』にふさわしいテーマがどこにあるか、じっくりと議論を進める姿勢が大事だ」と述べた。【松井豊、高橋克哉】