タイ きょう新憲法の是非問う国民投票実施
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おととし、軍事クーデターが起きたタイで、民政復帰に向けた新しい憲法草案の賛否を問う国民投票が7日、行われます。憲法草案は軍の政治への影響力を強く残すものとなっていて、批判の声もあがっています。
タイでは、おととしのクーデターのあと発足した軍主導の暫定政権の下で民政への復帰に向けた新しい憲法の草案が示され、7日、その賛否を問う国民投票が行われます。
草案では、民政復帰後も最初の5年間は、上院議員は全員、軍の意向を踏まえて任命されることになっているほか、軍の出身者を含む議員以外の人物も首相に就任することが認められるなど、政治に軍の影響力を強く残す内容になっています。憲法草案の前文には「この憲法の下で衝突につながる状況を減らす」と書かれ、暫定政権は、反政府デモが相次ぐなど長年続いてきた政治の混乱を終わらせ、国を安定させるための憲法だとしています。
新憲法草案が承認されれば、暫定政権は来年中に総選挙を行い、民政に復帰させるとしていますが、政党や市民からは「民主的ではない」と批判の声も上がっています。投票はおよそ9万4000か所の投票所で、7日の日本時間の午前10時から午後6時まで行われ、即日開票されます。
草案では、民政復帰後も最初の5年間は、上院議員は全員、軍の意向を踏まえて任命されることになっているほか、軍の出身者を含む議員以外の人物も首相に就任することが認められるなど、政治に軍の影響力を強く残す内容になっています。憲法草案の前文には「この憲法の下で衝突につながる状況を減らす」と書かれ、暫定政権は、反政府デモが相次ぐなど長年続いてきた政治の混乱を終わらせ、国を安定させるための憲法だとしています。
新憲法草案が承認されれば、暫定政権は来年中に総選挙を行い、民政に復帰させるとしていますが、政党や市民からは「民主的ではない」と批判の声も上がっています。投票はおよそ9万4000か所の投票所で、7日の日本時間の午前10時から午後6時まで行われ、即日開票されます。
新憲法の草案とは
新憲法の草案では、民政復帰後の最初の5年間、定員が250人の上院議員は全員が任命で選ばれ、500人いる下院議員と合わせると全体の3分の1が軍の意向をくんだ人物で構成されることになります。また、軍の出身者を含む議員以外の人物も首相に就任することが認められるなど、軍の政治への影響力を強く残す内容となっています。
このため、新憲法の草案は民主的ではないとして批判の対象となってきましたが、軍主導の暫定政権は、批判する市民を厳しく取り締まったほか、報道機関へも圧力を強め、大きな反対世論はわき起こりませんでした。
今回の国民投票で有効投票数の過半数を得て新憲法が承認されれば、軍主導の暫定政権は早ければ来年8月にも総選挙を行うとしていて、形の上では民政に復帰することになります。一方、否決された場合でも暫定政権は来年中には総選挙を行うとしていますが、具体的な工程は示していません。
このため、新憲法の草案は民主的ではないとして批判の対象となってきましたが、軍主導の暫定政権は、批判する市民を厳しく取り締まったほか、報道機関へも圧力を強め、大きな反対世論はわき起こりませんでした。
今回の国民投票で有効投票数の過半数を得て新憲法が承認されれば、軍主導の暫定政権は早ければ来年8月にも総選挙を行うとしていて、形の上では民政に復帰することになります。一方、否決された場合でも暫定政権は来年中には総選挙を行うとしていますが、具体的な工程は示していません。
タイの政治的混乱とは
軍主導の暫定政権が非民主的と指摘されながらも、新憲法の草案の賛否を国民に問う背景には、タイで10年来繰り返されてきたタクシン元首相を支持する勢力とこれに反発する勢力の対立による政治の混乱があります。
タイでは、主に地方の農家などに加え、都市部の労働者層や中間層が支持するタクシン派と、都市部のエリート層などを中心とした人たちが支持する反タクシン派とが、国を二分する政治対立を続けてきました。
過去4回の総選挙では、いずれもタクシン派が勝利しましたが、反タクシン派は「タクシン派はばらまき政策によって地方の票を買収し、選挙は公正でない」などと主張して対立を繰り返し、多数の死傷者が出る事態にも発展していました。
こうした対立を終わらせるためとして、軍は、2006年とおととしにクーデターを起こしました。しかし、タクシン派は、人口の多いタイ北部や東北部で圧倒的な支持を集めているため、現状のルールのまま総選挙を行えば、再びタクシン派が政権を握り、反タクシン派との対立で混乱が繰り返されるおそれが指摘されています。このため、軍主導の暫定政権は、国を安定させるためには政治の体制そのものの見直しが必要だとして、軍の影響力を強く残した新政権の発足を模索しています。
タイでは、主に地方の農家などに加え、都市部の労働者層や中間層が支持するタクシン派と、都市部のエリート層などを中心とした人たちが支持する反タクシン派とが、国を二分する政治対立を続けてきました。
過去4回の総選挙では、いずれもタクシン派が勝利しましたが、反タクシン派は「タクシン派はばらまき政策によって地方の票を買収し、選挙は公正でない」などと主張して対立を繰り返し、多数の死傷者が出る事態にも発展していました。
こうした対立を終わらせるためとして、軍は、2006年とおととしにクーデターを起こしました。しかし、タクシン派は、人口の多いタイ北部や東北部で圧倒的な支持を集めているため、現状のルールのまま総選挙を行えば、再びタクシン派が政権を握り、反タクシン派との対立で混乱が繰り返されるおそれが指摘されています。このため、軍主導の暫定政権は、国を安定させるためには政治の体制そのものの見直しが必要だとして、軍の影響力を強く残した新政権の発足を模索しています。