福岡市教育委員会は5日、全面禁煙になっている小学校の敷地に勝手に喫煙所を設置し、教諭らに使わせたとして、市立小の男性校長(52)を減給1カ月の懲戒処分にした。校長は「敷地外だと地域の目が気になった。たばこはやめられなかった」と説明しているという。
健康増進法を受け、教育現場では敷地内の禁煙が広がっている。福岡市教委は通達で2005年4月から、市立の小中高校や幼稚園などの敷地内で喫煙することを禁止。教諭らは敷地外の喫煙スペースなどを利用しなければならない。
市教委によると、校長は15年5月から約1年にわたり、小学校の敷地内のプレハブ小屋を喫煙所として使用した。校長のほか、男性教諭ら6人が使っていた。
15年7月の市教委の実態調査で校長は「敷地内に喫煙所は設けていない」とうその回答をしていた。しかし今年5月、保護者から市教委に「先生が休み時間になるといなくなり、教室に戻るとたばこのにおいがする」という内容の手紙が届き、発覚した。