各地で市民集会、五輪会場でも…大統領弾劾巡り
【リオデジャネイロ朴鐘珠】リオデジャネイロ五輪の開幕を5日に控えたブラジル国内の主要都市で7月31日、ルセフ大統領の弾劾を求める市民と、弾劾阻止を訴える市民とがそれぞれ一斉に街頭集会を開いた。ただし同大統領の弾劾成立は既定路線との見方が広まっており、この日の集会は過去の同様の集会に比べ、賛否両派とも人出が少なかった。
連邦議会上院で継続中の弾劾裁判では、リオ五輪閉幕後の今月末に弾劾の賛否を問う投票が予定されている。上院定数81の3分の2に当たる54人が有罪票を投じ、弾劾が成立するとの見通しを現地報道は伝えている。
リオ市内でもビーチバレーなどの会場となるコパカバーナ海岸に弾劾賛成派が集まった。妻と一緒に参加した化学技師のフェルナンド・ペサニャさん(34)は「(ルセフ大統領の)労働党政権下では税金が政治家の懐に入っていたが、五輪も投じられた予算の割にはリオ市民への恩恵が少なく期待外れだ」と話していた。