「重責を痛感」 都知事選、圧勝291万票
7月31日投開票の東京都知事選で初当選した元防衛相の小池百合子氏(64)は一夜明けた1日朝、豊島区内で記者会見した。政党の支援を受けずに291万2628票を得たことについて「想像以上の結果。一人一人の票が集まれば、こんなうねりになるのだと感動している。1票の重み、責任がその分大きいと痛感している」と表情を引き締めた。2日に当選証書を付与された後、就任記者会見や幹部会議に臨む予定。
小池氏の得票数は、2003年に石原慎太郎氏が再選された時の308万票余に次ぎ、都知事選史上4番目の多さ。有効投票の44.49%を獲得していた。投票率は14年の前回選挙を13.59ポイント上回る59.73%だった。
小池氏は1日午前7時ごろから複数のテレビ番組に出演後、白色のジャケット姿で会見に臨んだ。出馬表明時に「(不信任案可決を踏まえ)都議会を冒頭解散する」と公約していたが、この日は「知事も議員もそれぞれ都民が選んだ代表。都民の利益のためには必ず接点があるので、議会の皆さまには協力をお願いする」と態度を軟化させた。
31日夜の当選決定後は取材対応やあいさつ回りに追われ、睡眠時間は3時間ほど。それでも「明確な目標があれば、乗り越えるのも一つの試練。乗り越えられたかなと思っている」と爽やかな表情を見せた。
勝因については「(緑のものを持ち寄ってもらう)ポイントグリーンで(有権者が)楽しんで参加してくれた。(組織のような)締め付けでなく広がりにつながった」と分析した。東京五輪などを巡る利権の追及では「あやふやなことでは追及にならない。内部告発も含めて受け皿づくりも進めていきたい」と述べた。
日本ウエイトリフティング協会会長として出かける予定だった5日のリオデジャネイロ五輪開会式はキャンセルするという。【円谷美晶、柳澤一男】