省エネを意識すれば、電気代の節約にも!私たちができる省エネとは?
この記事の目次
節約を意識している人は多いと思いますが、みなさん省エネもしっかり考えていますか?電気代の節約にもつながるし、地球のためにも実践したい省エネ。電力自由化では電気代の安さや単価の話題が多いですが、ここで改めて省エネや毎日の電気の使い方を考えてみましょう。
- 私たちができる省エネって?
- 電力自由化と省エネは関係あるの?何か変わるの?
省エネは、私たちにとって、もっと身近なものなんですよ。
省エネが大事な理由
家庭でもできる省エネってちょっとだけでしょ?
資源エネルギー庁の「家庭の省エネ徹底ガイド」では、みんなが冷房の設定温度を1度下げるだけで約129億kWhの消費電力削減になるとされています。
総世帯数5595万世帯として計算
1世帯あたりの年間消費電力量は5,000kWh程度、桁が違いますよね。かなりの省エネ効果があるんです。「私だけがやったんじゃ意味がないから……」と諦めるのではなく、全員が少しずつ省エネをして、積み上げていくことが大事なんですよ。
私たちができる省エネって?
省エネをしようと思っても、具体的に何をやればいいのかわからないと意味がないですよね。ここで、自宅でできる省エネ活動を具体的にお教えします。
【省エネ1】スイッチをこまめにオフ!待機時消費電力を減らしましょう
【省エネ2】新しい家電を買う時は、省エネ効率のいいものを選ぶ
今年家電を購入した人、省エネラベルはチェックしましたか?家電にはその機種の省エネ性能を示すラベルが貼られています。どれくらい省エネ効率があがっているかというと……
- エアコン
- 10年前とくらべて約9%省エネ
- 液晶テレビ
- 9年前と比べて約65%省エネ(32V型)
なんと、ほとんどの家電で昔の機種に比べて省エネ効率がよくなっています。
参照:省エネ性能カタログ2016年夏版
家電と電気代の関係をもっと詳しく解説
エアコンの電気代は年間でどれくらい違うの?
具体的にどれくらい電気代の節約に貢献するかをエアコンを例にみてみましょう。省エネ性能カタログ2016年度夏版に、節約額の比較が載っています。
- 2007年モデル
- 年間電気代は29,050円
- 2015年モデル
- 年間電気代は24,250円
- 節約額
- 年間で4,800円
エアコンは一度買ったら長く使うので、1年で5,000円程度違ってくるのは大きいですよね。
【省エネ3】家電の使い方に工夫をして、無駄な電気を減らしましょう
例えばエアコンであれば……
- エアコンとサーキュレーターを一緒につかう
- 冷房の温度は28度、暖房の温度は20度に設定する
- エアコンのフィルター掃除をこまめにする
- 室外機の吹出し口の前に物を置かない
- 室外機の掃除も定期的にする
- カーテンをしっかり閉めて、窓から熱の出入りを遮断する
といったことをキチンとすることで、省エネになります。電気代も節約できて、一石二鳥ですね!
【省エネ4】照明をLEDに変える
【省エネ5】夜間の時間帯がお得な電気料金プランに変更する
【省エネ6】クールビズやクールシェアを積極的に取り入れる
クールシェアは、夏の暑い時間帯に公共施設や商業施設に出かけて涼みましょうという運動です。でかけている間は自宅の電気・エアコンは全てオフになるので、おうちの電気代の節約にも効果あり!夏休み中のお子様にとっては、楽しい想い出にもなりそうです。
ここまで具体的な方法をみて気づいた人もいるかもしれませんが、省エネって実は電気代の節約なんです。家庭の電気代も安くなるし、地球にとってもいいことなら、もっと積極的にやってみようかなと思いませんか?
巻口さんに聞きました、電力自由化で私たちの生活・省エネ・節電って変わりますか?
最後にエネチェンジ副社長の巻口さんにも聞いてみました。電力自由化と省エネってどんな関係があるのでしょうか?
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荒木 省エネという切り口でみると、電力自由化で何か変わったことはありますか?
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巻口 まずは、みんなが電気・電気代・電力会社について考えるようになったよね。やっと第一歩を踏み出したといえます。次は、みんなが電気やエネルギーの使い方を意識するようになるといいよね。
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荒木 エネルギーの使い方、つまりそれは省エネを考えるということ?
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巻口 そうです。自分の電気の使い方を知って、「もっといい使い方がないかな?」と考えて、日々の生活の中で工夫していくということ。
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荒木 私も電力会社を切り替えたのですが、使い方を考えたり工夫したりというレベルには至っていません。正直、スマートメーターになって30分ごとの電力量が見えるようになっても、何をしていいのかわからないんです。
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巻口 たしかに、スマートメーターで30分毎の消費電力量は見えるようになったけど、それだけでは行動を起こす動機付けにはならないよね。データだけあってもだめで、そのデータをどう使うかが大事なんです。
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荒木 データの使い方ですか。
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巻口 そう。例えば、データを扱う側からすると、スマートメーターのデータを分析することで、こんなこともできたりします。
- その人だけにカスタマイズされた節約や省エネアドバイスを教えてあげる
- 今の電気料金プランが生活スタイルとあっているかを、より正確に診断できるようになる
- 「家電を使う時間帯を◯時間遅らせて、電気料金プランをこれに変更すると、もっと節約できるよ」という情報をお届けできる
よりひとりひとりに合わせた提案ができるんです。あとは、みんなのデータをみることで消費者の生活実態にあわせた電気料金プランを開発することも可能。
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荒木 「私にあわせたアドバイス」がもらえるのは嬉しいですね。
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巻口 HEMSやスマートハウスの分野では、家電毎の使用状況が見えるようになったり、スマートフォンと連携して外出先から家電のスイッチのオンオフができるという技術も登場しています。見え方が変わったり、私たちのできることが増えると、節電や省エネに対しての意識も高まるし、実際の行動にもつながるよね。
省エネをすると基本料金が安くなる!
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荒木 そういえば、省エネ方法5のピークオフについて、ちょっとわからないことがるのですが……
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巻口 なにかな?
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荒木 ピークオフは、電気を使う時間帯を変えるということですよね。使う時間帯を変えるだけだと、電気の使用量って同じままだと思うんです。それだと電気代も安くならないし、あまり意味がないように感じてしまうのですが……なぜピークオフが大事なのですか?
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巻口 ピークオフはね、ひとつの家庭の中だけではなくて、日本全体をイメージするとわかりやすいよ。
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荒木 日本全体ですか。
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巻口 たとえば、夏の昼間の時間帯は暑いからみんながエアコンを使うよね。日本中が電気を使うと、そのために電気をたくさん発電しないといけない。電気は貯めておけないからね。
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荒木 はい。
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巻口 逆に、夜涼しくなると半分くらいの電気量しか使わないとします。そうすると、昼間は100%の力で発電所がフル稼働していたけど、夜は発電所の半分はお休みさせることになるよね。これって、休ませている部分がもったいないよね?
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荒木 そうですね。設備があるのに使わないのはもったいないです。
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巻口 でしょ。昼間に使う量がものすごい大きいと、それにあわせた大規模な発電所を作る必要があったり、発電所の数を増やさないといけなくなる。使うのは昼間だけで、夜は動かないという発電所がでてきちゃうかもしれない。
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荒木 すごくもったいないですね。その瞬間だけのために新しい発電所を作るのは…
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巻口 極端な話だけど、みんなが電気を使う時間をズラしてくれて、1日の電気の使用量が常に一定だとすると、1日の発電総量は同じだとしても、今ある発電所で事足りるかもしれない。電力会社も新しく設備投資をしなくてもよくなるから、電気料金単価の値上げをしなくてもよくなるね。
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荒木 なるほど!発電所のムダがなくなるんですね!
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巻口 細かい話をすればきりがないけど、すごく簡単に理解するならそういうことです。鉄道会社がオフピーク通勤のキャンペーンをやっているでしょう?あれと同じですよ。朝の通勤時間帯の人が多いから、ダイヤを増やしたり、車両を増やしたりしないといけないけど、昼間の時間帯は、たくさんの車両が車庫に眠っているよね。一緒なんです。
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荒木 あー、なんかイメージつかめた気がします。省エネって、もっと大きな目でみないといけないんですね。
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巻口 そうなんですよ。省エネができるようになると、日本・地球全体でエネルギーのムダがなくなって、発電所などの設備を増やさなくても今と同じ質の生活を保つことができるんです。だから、ピークオフも大事な省エネのひとつ。
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荒木 なるほどー。
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巻口 でも、家の電気代も安くなるかもしれないんだよ。わかる?
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荒木 えーっと……なんでしょう?
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巻口 同時に使う電気のピーク量(kW)は、電気代の基本料金と関係しています。30Aとか40Aとか契約アンペア数の部分。家電の使い方を意識的にコントロールすると、基本料金を下げれるんです。
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荒木 あ、40A契約だったもの30Aに下げれるということですね。基本料金は毎月固定でかかるし、40A超えてくると結構高いですよね。
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巻口 それに電力自由化では、東京電力や四国電力がスマート契約(実量制)を導入しているでしょ?その電気料金プランを選んでいる人は、まさにこのコントロールが上手にできるかどうかが電気代に跳ね返ってくるんですよ。
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荒木 なんだか、色々なことがやっとつながってきた気がします!電気の使い方を意識するのって、大事なんですね。
省エネは他人事じゃない!ひとりひとりのちょっとした気遣いで、地球も喜ぶ!
省エネがなぜ大事なのか、伝わったでしょうか?電力自由化で私たちは、電気代や電力会社について、今までよりも少しだけ関心をもつようになりました。次はもう1歩進んで、電気の使い方、省エネについても考えていきましょう。電気代という身近なものにもいいことがあるし、地球環境にもプラスになります。ちっぽけなことと思わずに、まずは自宅で簡単にできることからやってみましょう!
- スイッチをこまめにオフ!待機時消費電力を減らしましょう
- 新しい家電を買う時は、省エネ効率のいいものを選ぶ
- 家電の使い方に工夫をして、無駄な電気を減らしましょう
- 照明をLEDに変える
- 夜間の時間帯がお得な電気料金プランに変更する
- クールシェア、クールビズを積極的に取り入れる
エネチェンジでは、省エネや節電に関する情報もたくさんお伝えしています。電力会社の比較でも、夜がお得なプランもちゃんと比較対象にはいっていますよ。プラン選びにも、省エネ情報集めにも、エネチェンジをご活用ください!
エネチェンジ診断で電気料金を比較・節約!