THAAD:中国メディア「配備を強行すれば対北制裁から離脱」

 米国の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の韓国配備に反対する中国国営メディア各社は5日「韓国がTHAAD配備を強行するのであれば、中国は国連による北朝鮮制裁から離脱する可能性がある」と報じた。中国はTHAADを口実に国際社会が一致して進める北朝鮮制裁からの離脱をちらつかせ、韓国に圧力をかけようとしているのだ。

 中国国営のチャイナデイリーは5日「THAADが北朝鮮制裁の国際協調を破壊する」という見出しの社説で「THAAD配備は北朝鮮に対する国連決議の履行に分裂をもたらす」とした上で「中国は安全保障に対する懸念から、韓国・米国・日本と共に国連による北朝鮮制裁を実行に移してきたが、THAADはこの連携の死を告げた」「国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長は北朝鮮に対して対話の場に復帰するよう求めているが、THAADによって国際協調にヒビが入れば復帰の可能性は小さくなる」などと主張した。同紙はさらに「北朝鮮の核兵器開発とミサイル開発はこれまでも同じような分裂の隙を突いて進められたが、北朝鮮としては今回再びチャンスを得る形になった」とも指摘した。韓米両国がTHAAD配備を強行すれば、中国は今後北朝鮮への制裁で韓国・米国・日本とは歩調を合わせないと脅迫しているのだ。

 今年初めの北朝鮮による4回目の核実験を受け、中国は3月の国連安保理で北朝鮮制裁決議案の採択に賛成した。その際、習近平・国家主席も「国連安保理の常任理事国であると同時に国際社会の責任あるメンバーとして、制裁決議の内容を全面的かつ完全に実行に移す」と明言していた。THAAD配備が決まった後、韓国メディアが「中国は制裁を緩める懸念がある」などと報じた時も、中国の国営メディア各社は「根拠のない主張」としてこれを一蹴していた。ところが今回のチャイナデイリーの社説はこのような中国の立場を完全に覆すものとなった。

北京=李吉星(イ・ギルソン)特派員
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