日本の稲田朋美防衛相は5日、日本経済新聞とのインタビューで、日中戦争から第二次世界大戦に至るまでの戦争について問われ、「侵略か侵略でないかは評価の問題だ。一概には言えない。歴史認識で最も重要なのは客観的事実だ」と答えた。
日中戦争は韓国を侵奪し、満州を横取りした日本が1937年に北京郊外の盧溝橋で中国軍を攻撃したことで始まった戦争だ。日本の侵略だというのが国際学界の定説だが、日本の右翼は「自衛のための戦争だった」と主張している。
稲田防衛相はこのインタビューで、「(歴史認識は)客観的な事実が何であるか考える」「私自身も一面的な事実ではなく客観的な事実を追求した」と述べた。1937年南京虐殺についても「客観的事実が重要だ。個人的な見解を述べるべきではない」とした。以前のように「南京虐殺は虚構」と言い切りはしなかったが、南京虐殺の記録は信じられない、あるいは誇張されているとの認識を遠回しに表現したものと分析される。靖国神社参拝については、「心の問題だ。行く、行かないは言えない」と述べた。稲田防衛相は政界入り後、毎年8月15日に靖国神社を参拝してきた。
3日の内閣改造で防衛相に抜てきされた稲田氏は「女安倍」と呼ばれる人物で、以前にも「南京虐殺は虚構だ」「慰安婦は当時としては合法だった」などの発言で論議を醸した。
稲田防衛相は、北東アジアの安全保障懸案については従来の日本政府の見解から大きく外れないように発言した。韓国・中国との関係に関しては「東アジアや太平洋地域の平和と安定には中国や韓国との協力的関係を築くことが不可欠だ」とした。中国海軍の艦艇が尖閣諸島(中国名:釣魚島)周辺で活動範囲を拡大していることについては、「冷静な対応を継続させつつ、尖閣を含むわが国の領土・領海・領空を断固守り抜く」「話し合いの場を自分から設けていきたい」「機会があれば、訪中したい」と述べた。北朝鮮のミサイルに関しては、「国際社会の安全に対する重大かつ差し迫った脅威だ。ミサイル迎撃のシステムは、わが国全域を防護しうる能力を強化するために即応態勢や同時対処能力、継続的に対処できる能力が必要だ」と答えた。