朴大統領「THAAD、星州郡が郡内の別の地域を推薦すれば検討」

朴大統領「THAAD、星州郡が郡内の別の地域を推薦すれば検討」

2016年08月05日15時38分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  朴槿恵(パク・クネ)大統領は4日、慶尚北道星州郡(ソンジュグン)城山砲台に決定した高高度ミサイル防衛(THAAD)体系配備地域を星州郡内の他の地域に移す案を検討することも可能だという考えを明らかにした。

  朴大統領はこの日、青瓦台(チョンワデ、大統領府)でセヌリ党の大邱(テグ)・慶北(キョンブク)地域議員11人(初当選10人、再選1人)と面談し、「星州郡民の不安感を減らすために星州郡が推薦する新しい地域に対して精密に調査・検討することにし、その結果を国民に詳細に説明する」と述べたと、出席者が伝えた。朴大統領は「電磁波はあらかじめ検証し、住民の安全に異常はないと確認した」とし「それでも星州郡で新しい地域を提案すれば、十分に検討し、その結果を必ず知らせる」と付け加えた。

  面談に出席した議員は朴大統領の発言に期待感を表した。星州が選挙区の李完永(イ・ワンヨン)議員は「(THAAD配備予定地の)城山砲台は星州の住民が寝て起きると見える山」とし「目の前にあるため、地域民の反発がさらに大きく、闘争の強度がさらに高まっていると、星州の状況を説明した」と話した。

  これに対し朴大統領は「軍事施設であるためセキュリティーが必要であり、事前説明が不足した」と理解を求めた。朴大統領は「星州は同族村と先祖の霊があるところなので、THAAD配備が決定してからは、眠りに入ってもふと目が覚めるなど、あまり眠れなかった」とし「それでも北の核・ミサイル攻撃が続く状況でそのまま放っておくことはできない」と話したという。

  青瓦台は朴大統領の発言を拡大して解釈することを警戒した。青瓦台の関係者は「朴大統領はTHAAD配備場所を変えることに重きを置いているのではない」とし「すでに国防部が星州内の他の地域を検討したが、現在の場所が最適という結論を下した状態」と説明した。続いて「朴大統領の発言は、要請がある場合は客観的に精密調査して結果を発表するという意味」と伝えた。

  朴大統領の発言があった後、国防部は「該当の地方自治体が星州地域内の他の敷地の可用性検討を要請すれば、THAAD配備敷地の評価基準に基づき検討する」という立場を示した。しかし星州郡民対策委は「場所の変更ではなく星州郡配備自体に反対しているため、完全撤回まで反対運動を続けていく」と明らかにし、実際に立地変更の要請があるかどうかは未知数だ。

  110分間続いた面談では大邱空港統合移転も議論された。朴大統領は「新空港発表後の大邱市民の残念な気持ちは十分に分かっている」とし「大邱空港統合移転は近隣地域の騒音被害が最小化されるよう、しっかりと推進していく」と述べたという。

  ◆「面談の政治的解釈は残念」

  朴大統領は面談の冒頭発言で「今日のように議員が要請して地域の民心と懸案を聴く貴重な場が政治的に解釈されて残念だ」と述べた。党の関係者は「金武星(キム・ムソン)前代表が昨日、『8・9全党大会を控えて大統領が特定地域の議員に会うのは間違っている』と述べたことに対する発言」と解釈した。

  最高委員に出馬した親朴派の李荘雨(イ・ジャンウ)議員は声明を通じて、金前代表がしている民心探訪ツアーを「偽物のバックパック旅行」と主張し、「大統領が国政懸案について地域の議員と疎通する席を用意したことのどこが間違っているのかとうてい納得できない」と述べた。英国出張を終えてこの日帰国した親朴派座長の崔ギョン煥(チェ・ギョンファン)議員も「大統領が議員に会って懸案を議論するのは時期と関係なく疎通する方法だ」と述べた。
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