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【首都スポ】

大学サッカー 東福岡高同期が目指す決勝対決! 早大DF熊本&明大FW木戸

2016年8月4日 紙面から

東福岡高で同期だった早大・熊本雄太(左)と明大・木戸皓貴=東京都西東京市の早大東伏見キャンパスで(神代雅夫撮影)

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 第40回総理大臣杯全日本大学サッカートーナメントがいよいよ6日に開幕する。プレビュー企画の最終回は、チームメートからライバルへと関係が変わったふたりに迫った。明大FW木戸皓貴(3年・東福岡)と早大DF熊本雄太(3年・東福岡)。有力校のエースと守備の要が大会直前に会い、同時インタビューで決勝での対決に思いをはせた。 (取材・構成=関孝伸)

 −総理大臣杯に向けての意気込みを聞かせてください

 木戸「総理大臣杯には個人的に強い思いを持っています。去年の大会の初戦で大ケガ(右膝前十字じん帯断裂)をして、長期にわたって離脱することになったからです。チームも準優勝に終わって、とても悔しく感じました。去年の屈辱を晴らすためには、優勝するしかありません。明治は総理大臣杯で優勝したことがないので、初優勝するために、チームに貢献したいと思います。一戦一戦、死ぬ気で戦います」

 熊本「今年の早稲田は3冠(総理大臣杯、関東大学1部リーグ、全日本大学選手権)獲得を目標にしています。総理大臣杯はその中で最初に結果が出る大会で、優勝しないと目標の達成ができなくなります。頂点に立てるように頑張ります」

 −今年からレギュラーになった熊本選手にとっては、大学に入って初めての全国大会になります

 熊本「去年までは悔しい思いばかりしてきました。コウキ(木戸)は1年のときから試合に出ていましたけど、それも悔しい思いをしながら見ていました。全国大会に関しては、高校でいい思い出がありません。これまでのいろいろな悔しさを今回の総理大臣杯で晴らしたいですし、自分が成長した姿を見せるチャンスでもあると思っています」

 −ふたりが高3のときの東福岡はプレミアリーグウエストで2位に入る強豪でしたが、全国大会での成績は振るいませんでした

 木戸「その年に地元でインターハイ(全国高校総体)があったので、特に強化されて、期待も大きかったチームでした。なのに、インターハイは初戦で敗退。(全国高校)選手権は3回戦で負けてしまいました」

 −しかも、東福岡はふたりが卒業した後に3度も日本一に輝いています

 木戸「後輩たちが勝つのはOBとしてうれしいことなんですけど、悔しい思いも結構あります」

 熊本「自分としても、それは本当に悔しいことです」

 木戸「自分たちの2学年下のヒガシ(東福岡)は2冠(インターハイ、全国高校選手権)を達成したわけですけど、実は自分たちのときのチームよりも弱いと言われていたんです。おもしろいもので、弱いと言われた方が、捨て身でがむしゃらにやって、結果的にいい成績を収めることがあります」

 −高校時代は優勝に手が届かなかっただけに、お互いにそろそろタイトルがほしいところです

 木戸「今回は優勝するチャンスなので、日本一になりたいという気持ちを前面に出して、結果で表します。日本一になります」

 熊本「優勝したいという気持ちを個人的に持っているのはもちろんなんですけど、それ以上に、日本一になって当たり前という伝統がある早稲田としては、絶対に優勝しなければならない大会だと強く感じています」

 −早明は決勝まで当たらない組み合わせです

 木戸「関東で一、二を争うのが明治と早稲田だと思っています。早稲田はたぶん決勝まで勝ち上がってくるでしょう。自分たちも駒を進めます」

 熊本「明治が決勝まで行くのは妥当だと思います。自分たちとしては、先を見たら絶対に負けるので、1試合ずつ勝っていくだけです」

 −ちなみに、今季の早明対決はここまで1勝1敗です。明治の勝利は1−0で、木戸選手のゴールによるものでした

 熊本「コウキにだけは絶対に点を決められたくなかったのに、うまくやられてしまいました」

 木戸「早稲田と対戦するときの明治は燃えるんです」

 熊本「2戦目は2−1で勝って、借りは返した形です。コウキには点を取られなかったので、素直にうれしかったです」

 −いいライバル関係を築けているようですが、同じ大学に進む選択肢はなかったのですか?

 木戸「進路を選ぶにあたって、クマ(熊本)とは明治の練習にも早稲田の練習にも一緒に参加しました。でも、自分としては、違う環境にひとりで飛び込みたいという思いがありました」

 熊本「『おまえらは今度は別々のチームで対戦しろ』と、ヒガシの志波芳則先生(総監督)から言われたんです。それも大きかったと思います」

 木戸「同じチームで一緒に成長していくのは高校時代で終わりにして、次は対戦することで成長していけという意味だという風に考えました」

 −木戸選手と熊本選手の対決が決勝で実現することを願っています

 木戸「早稲田には絶対に負けられないので、そうなったら、自分がまた点を取って勝ちます。今までに積み上げてきたものを出せば、決められると思います。チームの中心として、決めなければいけない立場なんです」

 熊本「次は明治をゼロに抑えます。自分がセットプレーで1点取って勝ちたいと思います」

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