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 関西電力は5日、奈良県十津川村での送電用の鉄塔建て替え工事に使う約800キロの鉄板1枚を、ヘリコプターで運搬中に同村山中へ落としたと発表した。けが人などの報告はないという。国土交通省は深刻な事故につながりかねない重大インシデントに認定。運輸安全委員会が航空事故調査官2人を現地に派遣する。

 関電によるとこの日午前10時23分ごろ、「朝日航洋」(東京都江東区)の大型ヘリコプターが村内の工事現場に向かって鉄板(横3メートル、縦1・5メートル、厚さ2・2センチ)をワイヤでつり下げて運んでいたが、同村長殿(ながとの)の上空で、パイロットが落下に気づいたという。鉄板は鉄塔組み立て用クレーンの下に敷いて使う予定だった。

 同じヘリは3月にも福井県内で資材を落下させていた。ワイヤをかけるフックを交換するなど、再発防止策はとっていたという。