マルチまがい商法ではありません!(^^;;
新しいマルチストリングス方式の話しです。まぁ以前からあったのに登場ってのも変ですが。(^^;;
マルチストリングス方式パワコンのメリットは、ストリングの一つに影がかかっても他のストリングに悪影響が及ばないことにあります。例えば、5ストリングの内、1ストリングの発電が半分になっても合計の出力は単純な足し算となり、結果定格の9/10となります。もし、一括入力方式で1ストリングの出力が半分になれば他のストリングの足を引っ張るので、9/10以下になると考えられます。ただし、どれ位い落ちるかは不明です。
ちなみに、マルチストリング方式の代表、田淵電機のHPには、マルチと一括のMPPT制御の特徴を示した模式図があります。

田淵電機HPより引用
この図が正しいと過程すると、一括入力方式はマルチの10%ロス、もしくはMPPTがコケた場合は30%ロスするようです。ただ、私の集めてるデータを見る限り、そこまでの違いは無いと思います。まあ、仮に20%とします。
さて、ここまでは過積載を考慮していません。スーパー過積載の場合、マルチストリング方式では影になったストリングを他のストリングから分けてもらうことができません。いくら他のストリングがピークカットで捨てまくりでも、気の毒なストリングには知らんぷりです。結果、どんだけ過積載してもフル発電はできません。
ところが!一括入力方式なら回路が1個なので、当然わけ合えます。上で仮定した20%ロスを補うに十分な過積載なら、軽くフル発電可能です。
つまり、スーパー以上の過積載なら一括入力の方が影に強くなります。このことは去年、当ブログでも書いてますね!(^^)
↓
http://minori-solar.com/?p=3170
以上、長い前置きでした。
いよいよ本題です。
デルタ電子のマルチストリングス方式は、1回路の余裕度が大きく、その結果、もし気の毒なストリングがあれば皆んなで助け会う制御がされるようです。マルチ助け合い方式ですね。勝手に命名しておきました。この制御が実際にされてる様子を、実際にデルタマルチ5.9KWパワコンで連系されたN氏から頂いた資料で確認しました。

下は一部のストリングが影になった場合です。マルチなのに、影のかかったストリングを他のストリングが助けて、フル出力を達成しています。しかもこの時の発電効率は99%です!スッゴイですね〜。おったまげました。(^^;;
つまり、マルチと一括の良いとこ取りですね!素晴らしい!
おそらくですが、出力の合計が定格を下回ったら、各回路のピークカットレベルを上げる制御をするのでしょう。制御自体はなんてこと無いですが、各回路の余裕を高める必要があり、少し割高になりそうです。まぁ十分すぎるくらい安いようですが。
しかし、メーカーはこんな画期的なメリットを何故もっと積極的にアピールしないのか不思議です。メーカーの営業が凄さを理解して無いのでは?っておせっかいな心配をしてしまいます。広めるにはスーパー過積載みたいなキャッチーなキーワードが一番です。「マルチ助け合い方式」のキャッチフレーズ買いませんか?(笑)
しかも!最近デルタからマルチ助け合い方式の9.9kwも出たようです。大注目ですね!ただし単相ですが・・・