
川越市 高校のグラウンドに落雷、男子生徒が心肺停止
大きな雨粒が降り注ぐなか、遠くの方には青空が見えています。埼玉県三芳町の午後2時半ごろの映像です。その1時間半後に事故は起こりました。4日午後4時ごろ、高校のグラウンドで野球の練習試合中に雷が落ちて、高校1年の男子生徒が心肺停止の状態で病院に運ばれました。
グラウンドでは午後1時すぎから県立川越南高校と和光高校の野球部の練習試合が行われていました。そこに雷が落ち、1塁の守備についていた和光高校の選手が倒れて病院に運ばれたということです。
警察が、グラウンドにいた人から聞いた話によりますと、「突然ドカンという大きな音と光がして全員があわててグラウンドに伏せ、その後、立ち上がったところ男子生徒1人が倒れていた」ということです。
「バーンって!ゴロゴロも何もないうちに一気にきて。びっくりして、こんなの初めてだと。その後、雨も降らないし」(近所の人)
雷の威力を示す実験映像です。実際、雷の1000分の1ほどのエネルギーですが、コンクリートブロックは粉々になってしまいました。
当時の雷レーダーでは、グラウンドに雷が落ちた午後4時ごろから雷が多く発生している様子がわかります。また、川越市など埼玉県中南部には午前4時半ごろから雷注意報も出ていました。しかし、空は晴れていたといいます。現場となったグラウンドの高校は・・・
Q.雷注意報が出ていたのは?
「知っていました。注意報は出ていたが、状況を見て分かるとおり、晴れていた。雲の流れを見ながら少しでも危ないと思ったら中止することは当然やっていましたし、今回については全くその必要がなかった」(埼玉県立川越南高校 飯田敦校長)
なぜ、落雷が発生したのでしょうか。ここ数日の大気が不安定な状態の延長線上にあると、気象予報士の森田さんは話します。
「このところ上空に寒気が入っていて、大気の状態が不安定だった。きょうはよく晴れて日中気温が上がったので一層にわか雨や雷雨が起こりやすかった」(森田正光気象予報士)
事故発生前後30分間の雨雲レーダーの様子です。30分前には高校の東側に雨雲があり、その後、西側で突然激しく雨が降る様子が観測されています。事故現場を挟むように雨が降っていたことがわかります。
「雨が降っていなくても雷が落ちることはある。稲光や稲妻は10キロくらいの範囲まで届く。真っ黒い雲を目撃したら、できるだけ早く逃げるに越したことはない」(森田正光気象予報士)
(04日23:04)


















































































































































































































