小池知事が抜擢 特別秘書は“帝国憲法復活”主張する超右翼
日刊ゲンダイ / 2016年8月5日 9時26分
小池知事を後方支援する野田数特別秘書(左から2番目)(C)日刊ゲンダイ
小池百合子都知事が、政務担当の「特別秘書」に元都議の野田数氏(42)を任命したことに、都庁職員たちが驚愕している。この野田氏、都庁職員の間では、超ウルトラ右翼として名前が知れ渡っているからだ。
野田氏は00~01年、当時、保守党の衆院議員だった小池氏に秘書として仕えた後、03年から東村山市議を2期務め、09年に自民党公認で都議に当選した。
12年12月の総選挙に「日本維新の会」(当時)から立候補し落選、13年6月の都議選でも落選している。
性格はかなり戦闘的なようで、都知事選の間も〈私は「都議会のドン」内田茂の裏の顔をここまで知っている!〉と題した記事をオピニオンサイトに投稿し、自民党東京都連幹事長の内田茂都議を徹底的に批判していた。野田氏が特別秘書でいる限り、小池知事と内田都議の対決は終わらないといわれている。
「特別秘書は議会の同意を得ずに知事が独断で任命できます。これから内田都議と徹底的にやり合おうとしている小池知事が、“腹心”を抜擢したのは自然な流れです」(関係者)
都職員たちが目を疑ったのは、野田氏が右翼的な言動を繰り返してきたからだ。12年5月に自民党を離脱、「東京維新の会」に移籍した直後、国会議員の「尖閣視察団」に都議では1人だけ参加。誇らしげに国旗を掲げる姿が、週刊誌に大きく掲載された。
それだけじゃない。同年9月の都議会では、現行の日本国憲法を無効とし、戦前の「大日本帝国憲法」の復活を求める時代錯誤の請願を提出するための紹介議員となっている。
もっとも、ナショナリスト的な言説とは対照的な、幼稚な言動も目撃されている。東村山市議時代の同僚議員が語る。
「野田さんはいつもソワソワしていて、議会中に何度も席を外す人でした。単刀直入に『あなたはどうしてそんなに落ち着きがないの?』と聞くと、彼はムキになって『ボクは15分しかジッとしていられないんです!』と言い返してきた。聞いてもないのに、『ボクは小池百合子さんの秘書だったんですよ~』と自慢していたのも印象的です。上昇志向が強く、自分のことを大きく見せたがる人でした」
野田氏について詳細を聞こうと小池事務所に連絡したが、「担当者が折り返す」と言ったきり回答はなし。小池は腹心を特別秘書にしたつもりが、とんでもない“爆弾”を抱えてしまったのではないか。
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