ヤリチン☆ビッチ部
ヤリチン☆ビッチ部
ヤリチン☆ビッチ部
…だめだ、このネーミングセンスすばらしすぎる…。
山奥の全寮制男子校に転入した主人公の遠野。部活に全員入らなければならない規則のため、一番ラクそうな写真部のドアをたたくと…
写真部とは名ばかり、キャラの濃い先輩たちがひしめく通称「ヤリチンビッチ部(略してヤリ部)」だったところから物語はスタートします。ヤリ部の部活内容は槍投げ及びチークダンス&ビーチフラッグ…ではなく、もちろんセッ●スです。
その後も部員の自己紹介で
若干潔癖で気難しいとこもあるけど、セッ●スにしては寛大だよ!
見た目子犬っぽくて可愛いけど性悪だよ!あと玩具をつかったプレイが得意
頭のネジが殆ど外れちゃってるから会話が成立しないことも多いけどフェ●がうまいよ!
それ以外の会話も
ノルマは月5人食え
写メ撮んぞ〜はいザーメ●
ヤリ部伝統の勉強方法、1問間違えるごとに服を脱ぐ!
(※本文ではすべて伏せ字なしです)
などの、もうどうしたらいいの?というような展開に読者は翻弄されていきます。でもそれが気持ちいいので、どんどん読んじゃう。ああんらめぇ…。
多くのマンガを読んできましたが、この設定の突き抜けは圧巻です。たまに突っ込みどころが多すぎて抜けなくなるものがあるAVの設定でもここまでのものは、中々ないのではないでしょうか。それもそのはず、本作は作者のおげれつたなか先生が趣味でネットにアップしていたところ、編集部からお声がかかって出版に至ったというもの。先生もあとがきにて「お話をいただいた時は本気でメールを6度見くらいしてしまいました」と書かれてます。
でも本作はヤリ部がヤってるだけ…ではなく、甘酸っぱい青春が絶妙に詰め込まれているのが素晴らしいところです。
 
これぞ青春!誰もが心に覚えのあるような、とてもピュアな恋愛事情が見え隠れして悶えること請け合いです。肌さえ触れ合ってないのに心を掴まれて不器用にぐちゃぐちゃしちゃう描写は、『恋愛ルビの正しいふりかた』『錆びた夜でも恋は囁く』『恋とはバカであることだ』『エスケープジャーニー』などで心の機微を丁寧に描いて読者の琴線を震わせまくってきた、おげれつたなか先生の筆力あればこそ(Amazonの星の数の多さとコメントの熱さときたら!)。
話が進むにつれ個性豊かなキャラクターの恋愛模様が交錯していき、わー、これからどうなるんだろう…!というところで1巻は終わります。
次巻がまちきれず、引き続きネットにアップされてるのを拝見して悶えてます。
エロとピュアが奇跡のW主演をしている作品。
オススメです。
こちらは小冊子つきの限定版。書き下ろしマンガがついているので、できればこちらをどうぞ。
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