中国で昨夏以降、弁護士や人権活動家らが一斉に拘束された事件で、天津市第2中級人民法院(地裁に相当)は4日、国家政権転覆罪に問われた北京の弁護士、周世鋒氏(51)に懲役7年の実刑判決を言い渡した。国営新華社通信は周氏が罪を認め、控訴しない方針だと伝えた。
一連の事件での判決は3人目で、弁護士に対する判決は初めて。周氏が主任を務めた「北京鋒鋭弁護士事務所」は、当局の重点的な摘発対象となり、弁護士や職員ら多数が拘束された。
新華社が伝えた裁判の内容によると、周氏は2011年以降、社会主義制度を攻撃し、政権に対抗することをあおる言論を繰り返した。また、同事務所を舞台に、国家政権転覆の思想を持った弁護士らに指図し、注目される事件の弁護活動などを通じ司法体制を攻撃した、としている。
周氏は法廷で「事務所と自分の私利のために社会に災禍をもたらした。自らの過ちと犯罪行為を深く認識している」と話したと新華社は伝えた。ただ一連の事件では、海外の人権団体が、家族らも裁判を傍聴できなかったと問題を指摘している。(北京=西村大輔)
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朝日新聞国際報道部
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