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 人権に関する国連の特別報告者6人は4日、中国の著名民主活動家の郭飛雄(本名・楊茂東)氏の獄中での待遇に懸念を表明し、改善するよう中国政府に求める共同声明を発表した。郭氏が獄中で睡眠を妨害されるなどの嫌がらせを受けているとしている。

 郭氏は2013年1月、進歩的な論調で知られる中国紙「南方週末」の記事が当局の指示で改ざんされたことに抗議。同年8月に当局に拘束された。公共の秩序を乱した罪と騒動挑発罪で昨年11月には懲役6年の一審判決を受け、今年1月には郭氏の上訴が棄却され、刑が確定していた。

 共同声明を出したのは、「表現の自由」に関する国連特別報告者のデービッド・ケイ氏(米カリフォルニア大アーバイン校教授)ら。声明によると、郭氏は現在収監されている広東省の監獄で、看守らから睡眠を妨害されたり、獄中での「屈辱的な医療処置」の様子を一般公開する目的で撮影されたりするなど、ひどい扱いを受けているという。そのため、郭氏は他の監獄への移送を求めて約3カ月間、ハンガーストライキを続けており、健康状態が危惧されているという。(ジュネーブ=松尾一郎)

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