私も物書きの端くれである。
映画を観るのは、みずからの創作の役に立つことを期待してのことが多い。
しかし、アカデミー賞脚本賞を獲っているからといって、居眠りしてしまうこともあれば、世間でぼろくそにいわれていても、ハイテンションでメモを取ることもある。
結局は、好みなのだ。
ということで映画111本を、物書きらしく「五七五」で紹介しようと思う。
けっしてオススメ順ではない。個人的なランキングであり、異論反論を期待するくらいだ。
「1990年以降の作品」という縛りをつけた。「不朽の名作」なんてものが加わると、ランキングにフレッシュさがなくなるかなと。
いまさら私なんぞが『七人の侍』や『ゴッド・ファーザー』をプッシュしたところで、ねえ。
(A:たくさん入ってますけど、出演作、しっかり選んだほうがいい気が・・・)
ではいってみよう。
まずは小手調べ、五七五映画ランキング 第111位~第101位
(画像はAmazonへのリンクとなっています)
第111位『レヴェナント: 蘇えりし者』(2015年)
~ 生き埋めに、したやつ絶対、ぶっ殺す ~
主演のレオナルド・ディカプリオは、五度目のノミネートで初のアカデミー賞を受賞。よかった!
第110位『猿の惑星: 創世記』(2011年)
~ 覚悟しろ、猿は賢い、おまえより ~
『猿の惑星』リブート三部作の一作目。人間より猿に感情移入してたウキキ。
第109位『機動戦士Ζガンダム -星を継ぐ者-』(2005年)
~ 新旧の、画質混濁、ああ予算・・・ ~
新訳Zガンダム、三部作の序章。カミーユがなんだかリア充に。
第108位『アンブレイカブル』(2000年)
~ アメコミを、超抑制的に、演出す ~
『シックス・センス』で名を馳せたM・ナイト・シャマラン監督作。
クソ映画扱いする声、多し、悲し。
第107位『オールド・ボーイ』(2003年韓国)
~ 近寄んな、触らばどつくぞ、ことごとく ~
日本の漫画を原作とした韓国映画。
第106位『アメイジング・スパイダーマン』(2012年)
~ 以前より、イケメン化して、ノリもいい ~
新三部作の一作目扱いとなるはずだったが、二作目で終了した。
世間の評価は、前三部作であるサム・ライミ版のほうが上だが、ヒロインのビッチ臭が苦手で・・・・・・。
第105位『クロウ 飛翔伝説』(1994年)
~ モノクロの、世界に残した、遺作翔ぶ ~
ブルース・リーの息子、ブランドン・リー主演。撮影中の事故で他界。まことに残念。
第104位『コンタクト』(1997年)
~ 宇宙人、いるのいないの、あなただれ? ~
ロバート・ゼメキス監督、ジョディ・フォスター主演のリアリティを重視したSF。
第103位『笑の大学』(2004年)
~ 笑うなよ、いわれるほどに、笑みこぼる ~
三谷幸喜脚本。ラジオドラマ版、舞台版、映画版の3バージョンがある。
第102位『21ジャンプ・ストリート』(2012年)
~ 手を組んだ、オタと脳筋、ガッツ見せ ~
1987年のテレビドラマ版にでていたジョニー・デップがカメオ出演。
カメオ出演のわりにめちゃ目立ってる。
第101位『マイ・フレンド・メモリー』(1998年)
~ 手を貸せよ。最強コンビが、誕生し ~
日本ではかってに、感動もの『マイ・シリーズ』の一作とされた。
油断してたら、涙が流れてたんす・・・・・・。
*
【オススメピックアップ】『レヴェナント: 蘇えりし者』
極寒の地で瀕死の重傷を負い、孤独となった男の復讐譚。
これが事実に基づくというから、その生命力と精神力に敬服する。ディカプリオを容赦なく蹂躙したクマにも、なんか賞をあげたい。助演猛獣賞。
*
んじゃば本番、いってみよう。
ここから100本、五七五映画ランキング 第100位~第91位
第100位『キッズリターン』(1996年)
~ おれたちの、スタートラインは、まだ先に ~
事故から復帰したころの、北野武の心境の変化がうかがえるボクシングもの。
テーマ曲も耳に残る。
第99位『十七歳のカルテ』(1999年)
~ アンジーの、エキセントリック、たまらんばい ~
精神科病棟という閉鎖環境に入った少女たちの確執を描く。
日本人男性の美的感覚からすると、アンジーはこのころがもっとも美しい気が。ロリコン?
第98位『アメリカン・ビューティー』(1999年)
~ 生きられる、男はいつでも、妄想で ~
ケヴィン・スペイシー主演。アカデミー賞、作品賞など五部門受賞。
ケヴィン・スペイシー、このロリコンめ!
第97位『オール・ユー・ニード・イズ・キル』(2014年)
~ こつこつと、死んではすこし、前進す ~
日本のライトノベルが原作のタイムリープもの。
竹内良輔、小畑健両先生による漫画版もよろし。
第96位『おくりびと』(2008年)
~ 最期の日、こういう人に、送られたい ~
アカデミー賞外国語映画賞、受賞作。
第95位『メメント』(2000年)
~ 物忘れ、生きてる意味も、忘れそう ~
『ダークナイト』などのクリストファー・ノーラン監督の出世作。
新作が公開されると、かならず観なきゃな監督の一人。
第94位『コヨーテ・アグリー』(2000年)
~ かわいさと、強さと弱さに、きゅんときた ~
ソングライター志望の少女が、NYのバーで出会ったちょっと過激な青春。元気をもらえる。
第93位『クロニクル』(2012年)
~ おれだって、能力(ちから)を得れば、やっちゃうね ~
登場人物が撮影した映像、という体の作品。この手の設定にしては映像が見やすい。
第92位『十三人の刺客』(2010年)
~ 斬りまくれ、刀が折れても、斬られても ~
1963年版を三池崇史監督がリメイク。PG12指定。
稲垣吾郎、怪演!
第91位『スピード』(1994年)
~ 止まらない、バスと動悸が、危険値に ~
キアヌ・リーブス、サンドラ・ブロックの出世作。
低予算だったらしいが、これ以上どきどきしたアクション映画はないかも。
*
【おすすめピックアップ】『メメント』
時系列を逆に進んで見せていくという手法が斬新だった。発想の勝利。
時系列順にならべたバージョンがあるのも面白い。ふつうの作品やないか。
まだまだ序盤、五七五映画ランキング 第90位~第81位
第90位『GODZILLA』(1998年)
~ 本家より、爬虫類っぽい、きもかわいい ~
ハリウッド版ゴジラ一作目。ゴジラファンには酷評された。
巨大な恐竜、として観たほうがよい。
第89位『バンディッツ』(1997年ドイツ)
~ 獄中で、出会った四人は、大暴走 ~
刑務所でバンドを組んだ囚人が脱獄、派手に逃亡する。
第88位『トイ・ストーリー2』(1999年)
~ 持ち主の、愛に期限は、あるのかな ~
ビデオスルーの企画だったが、クオリティの高さから劇場公開が決定した。
一般ウケは『3』が一番なのかも。
第87位『マン・オブ・スティール』(2013年)
~ 悩ましい、心も鋼に、なるべきか ~
世間では、退屈という評が多かった。
『アベンジャーズ』といった、マーベル作品が共演する「マーベル・シネマティック・ユニバース」に対抗する「DCエクステンデッド・ユニバース」の一作目。
第86位『ムトゥ 踊るマハラジャ』(1995年インド)
~ 意味わからん、けれども観たあと、うっきうき ~
日本で異例のヒットを見せたマサラ(なんでもあり)ムービー。
第85位『天使にラブソングを』(1992年)
~ 音楽は、幸せ呼ぶよ、さあ歌おう ~
本国アメリカでは半年ものロングラン上映。
第84位『ロミオ+ジュリエット』(1996年)
~ 名悲劇 オシャレ世界に リボーンさす ~
舞台を現代のブラジルに置き換えている。
サントラも買いました~。
第83位『ROCK YOU』(2001年)
~ 誇り賭け、クイーンのテーマで、ロック・ミー ~
『ダークナイト』でジョーカーを演じたヒース・レジャー主演作。騎士道精神と現代的な音楽が絶妙のマッチング。
第82位『ダーク・ブルー』(2001年チェコ・イギリス)
~ 彼は飛ぶ、まるで『豚』の、実写版 ~
日本ではスタジオジブリが提供。
第81位『戦火の馬』(2011年)
~ 馬駆ける、ふたたび君に、会えるまで ~
スピルバーグ監督作。原作は児童文学。
*
【オススメピックアップ】『ムトゥ 踊るマハラジャ』
その国の文化を知りたかったら、その国の映画を観ろ、というが、まさにそれ。
その太っちょ、イケメン扱いなの? なぜやかんが転がるシーンを挟んだ? なんでカメラ、股間を通過させた? 心地よいカルチャーショックを楽しめる。
何本観てた? 五七五映画ランキング 第80位~第71位
第80位『シンドラーのリスト』(1994年)
~ モノクロで、語らる真実、時代越ゆ ~
スピルバーグが、自身初のアカデミー賞作品賞、監督賞を受賞。
第79位『ヘア・スプレー』(2007年)
~ 超ポジティブ、小太りガールに、笑うしか ~
1962年のアメリカ、差別問題などを扱ったミュージカル。
画像左上の巨大女は、特殊メイクのジョン・トラボルタ。
第78位『Rush プライドと友情』(2013年)
~ このつぎは、セナとプロスト編も観たい ~
伝説的レーサー、ジェームス・ハントとニキ・ラウダのライバル関係を描いた作品。
吹き替えにチェンジしてみたら、KinKi Kidsだった。いまにも関西弁で話しそう。
第77位『ドライヴ』(2011年)
~ 恋に落ち、寡黙な男、アクセルオン ~
地味ながら、スタイリッシュな映像にメディアの高評価が続出。
小さな企画がヒットするのは、夢があっていい。
第76位『モテキ』(2011年)
~ 好き抱いて。ほんとにいいの、罠でしょう? ~
久保ミツロウ先生の人気漫画がドラマ化、そして映画化。
私のモテキは、いつくるの?
第75位『クローズ ZERO』(2007年)
~ 鑑賞後、中坊みんな、ヤンキー化 ~
高橋ヒロシ先生の人気漫画を映画化。三池崇史監督作。
山田孝之、『闇金ウシジマくん』もそうだが、余裕のあるワルが似合う。
第74位『アメリ』(2001年フランス)
~ 不思議ちゃん、コミュ障だけど、一歩前 ~
フランス映画、かつ単館系だったが、異例のヒットを見せた。
第73位『アイアン・ジャイアント』(1999年)
~ このネジも、彼の一部さ、また会える ~
のちに『Mr.インクレディブル』『レミーのおいしいレストラン』を監督するブラッド・バード初監督作。
第72位『ターミネーター2』(1991年)
~ ダダンダン、ダダンダンダン、ダダンダン ~
スペイン語の決め台詞「アスタ・ラ・ビスタ、ベイビー」は、スペイン語版では「サヨナラ、ベイビー」となっている。
リブートもそう悪くはなかった。
第71位『スワロウテイル』(1996年)
~ 知らぬだけ、こんな街は、そばにある ~
岩井俊二監督作。
Charaが率いる劇中のバンド「YEN TOWN BAND」は2016年、20年ぶりのニューアルバムをリリース。
*
【おすすめピックアップ】『アメリ』
思っていることを口に出せない主人公の内向性は、フランス人よりも日本人のほうが共感性が高いのでは。
日本の配給会社が、ゲテモノB級映画と勘違いして買いつけたが、創業以来最大のヒットになってしまったというエピソードでも知られる。
週末にまとめてチェック、五七五映画ランキング 第70位~第61位
第70位『チャーリーズ・エンジェル』(2000年)
~ バカ女、やってくれるぜ、バカっこいい ~
70年代のテレビドラマを映画化。
第69位『パヒューム ある人殺しの物語』(2006年ドイツ・フランス・スペイン)
~ その変態、笑えるほどに、切なくも ~
世界で1500万部売り上げた小説の映画化。そんなに売れる話ではない気がするのだが・・・・・・。
第68位『ジョンQ -最後の決断-』(2002年)
~ 子を救え、金はないけど、銃はある ~
いまだ改善されない、アメリカの医療、保険制度の問題点を指摘する。
デンゼル・ワシントン、はずれの少ない役者。
第67位『クラッシュ』(2005年)
~ 善し悪しを、越えてぼくらは、つながれり ~
アカデミー賞、作品賞受賞作。複雑な感情にさいなまれる作品。
第66位『エンド・オブ・ホワイトハウス』 (2013年)
~ 今度こそ、SPあなたを、救います ~
おなじ年に公開された『ホワイトハウス・ダウン』と、ホワイトハウス占拠もの対決としても注目された。こっちのが好きだが、興行成績はあっちのが上。
第65位『ダイハード4.0』(2007年)
~ 野沢那智、ラリった吹き替え、本人越え ~
興行収入はシリーズ最高額を記録。『5』はなんか、ダメだったなあ。
第64位『ゴーン・ベイビー・ゴーン』(2007年)
~ 善行を、したはずなのに、罪悪感 ~
ベン・アフレック初監督作品。『パール・ハーバー』のころはアホだと思ってました、すんません。
第63位『ギャング・オブ・ニューヨーク』 (2002年)
~ 敵役、主演を喰った、存在感 ~
レオではなく、敵役のダニエル・デイ=ルイスがアカデミー賞の主演男優賞にノミネートされるという珍事が起きた。アカデミー会員、意地が悪いよ・・・・・・。
第62位『イングリッシュ・ペイシェント』(1996年)
~ 約束を、守れぬ後悔、空を行く ~
アカデミー賞、9部門受賞。ただただ切ない。
第61位『フル・モンティ』 (1997年イギリス)
~ おっさんも、脱げば客は、来るかしら? ~
鉄工所を解雇され職が見つからない中年男たちが、ストリップ出演を決断するまでを描いたコメディ。
*
【オススメピックアップ】 『パヒューム ある人殺しの物語』
18世紀のパリ。主人公は異常に嗅覚が発達していて、かつ、臭いに異常な執着を持っている。そんな彼は、異常な方法で魅惑的な香水を造りだす。
クライマックスの750人全裸乱交シーンは、どんな感情で受け止めるべきなのか、だれか教えてください。笑ってもいいんかな。
中間地点が見えてきた、五七五映画ランキング 第60位~第51位
第60位『シャイン』(1996年オーストラリア)
~ あなた自身、救われてほしい、音楽に ~
精神を病んでいった実在のピアニスト、デイヴィッド・ヘルフゴットの物語。演奏は本人による。
第59位『恋愛小説家』(1997年)
~ 物書きは、現実社会じゃ、不適合 ~
ジャック・ニコルソンとヘレン・ハントが、アカデミー賞の主演男優賞と主演女優賞をそろって受賞。
第58位『隣のヒットマン』(2000年)
~ 怖いのよ、殺し屋以上に、アホワイフ ~
コメディタッチのサスペンス。続編も作られた。
ブルース・ウィリスのふざけたような表情がたまらん。
第57位『桐島、部活やめるってよ』 (2012年)
~ ヒエラルキー、だれに感情移入する? ~
直木賞作家、朝井リョウのデビュー作を映画化。
すがすがしくないところが、青春。
第56位『シザーハンズ 』(1990年)
~ 抱きしめて、たとえ傷つけられてでも ~
ティム・バートン監督とジョニー・デップの初タッグ作。
第55位『レオン』(1994年)
~ 戸惑うよ、この感情が、愛なのか ~
リュック・ベッソンのハリウッド初監督作。22分間の未公開シーンを追加した『完全版』がある。だいぶ印象が変わる。
第54位『アポロ13 』(1995年)
~ 数分の、通信不能に、息をのむ ~
1970年に発生した、アポロ13号爆発事故に基づく作品。
トム・ハンクスって、日本で置き換えたら、役所広司あたり?
第53位『ロック・ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』(1998年イギリス)
~ バラバラの、話がつながる、気持ちよさ ~
ガイ・リッチーの長編初監督作。編集がオシャレだ。
第52位『ベンジャミン・バトン 数奇な人生 』(2008年)
~ いってほしい、それでも生まれて、よかったと ~
老人として生まれ、どんどん若返っていく男の物語。
奇抜な発想を、じつに丁寧に料理している。
第51位『レザボア・ドッグス』(1992年)
~ その会話、必要なのか、聞くけれど ~
クエンティン・タランティーノの初監督作。
*
【おすすめピックアップ】『隣のヒットマン』
ブルース・ウィリス主演という扱いになっているが、彼はあくまでも物語のテンションをあげるエッセンスであり、実際の主役は、さえない歯科医。
地味だが、気の抜けた笑いが熾火のようにつづく佳作。深夜に放送してたら、ビールとポテチを準備してだらだら見る感じ。
半分に到達、五七五映画ランキング 第50位~第41位
第50位『スウィング・ガールズ』(2004年)
~ 青春を、奏でるテクは、若さだべ ~
DVDのスペシャル・エディションには、7つのサイドストーリーが特典映像として。
ジャズ聴くべ♪
第49位『フォーン・ブース』(2002年)
~ ドSより。電話を切れば、狙撃する ~
81分とかなり短いシチュエーション・サスペンス。
電話ボックス、うちに前には、いまもある。
第48位『犯人に告ぐ』(2007年)
~ やってやる、スケープゴートでは終わらん ~
雫井脩介のベストセラー警察小説を映画化。
第47位『おにいちゃんのハナビ』(2010年)
~ ぽろぽろと、流れる光と、涙かな ~
引きこもりの兄と、白血病の妹、実話を基にした物語。
泣いたわ~。
第46位『容疑者Xの献身』(2008年)
~ ひたすらに、想っているからこその罪 ~
東野圭吾のガリレオシリーズ、三作目にして直木賞受賞作を映画化。
テレビ版と違って、演出が抑制的なのがよかった。
第45位『恋に落ちたシェイクスピア』(1998年)
~ ロミジュリは、こうして生まれた、なんちゃって ~
アカデミー賞、7部門受賞。
付けひげだけで男装ってムリあるだろ、とかいわないで。
第44位『幸せの隠れ場所』(2009年)
~ うわっつらではない人との、関わりを ~
恵まれない環境で育った少年、マイケル・オア―がNFL選手になるまでの、事実に基づく物語。
身を寄せる家族、全員がすばらしく善人。
第43位『RED』(2010年)
~ 年寄りを、なめんなブレーキ、壊れてる ~
タイトルは「Retired Extremely Dangerous」(引退した超危険人物)の略。
続編、さらに年寄りが増えてた。
第42位 『ソーシャル・ネットワーク』(2010年)
~ クソ野郎、どいつもこいつも、ファック・ユー ~
Facebookの創設者、マーク・ザッカーバーグらを描いた作品。
第41位『ヘッドハンター』 (2011年ノルウェー・ドイツ)
~ 日常が、壊れだしたら、止まらない ~
ハリウッド版の制作が決まっている。
*
【オススメピックアップ】 『ヘッド・ハンター』
身長以外は完璧だと自負している主人公の生活が破綻し、危機に落ちていく姿を、はらはらしつつも楽しんで観ている自分に気づく。
ハリウッドの大作ではないので、期待値を下げて観ていると、思わぬ良作に出会えた感を得られる。
まだまだいくぞ、五七五映画ランキング 第40位~第31位
第40位『L.A.コンフィデンシャル』(1997年)
~ 男たち、スキャンダラスに、街を征く ~
ケヴィン・スペイシー、ラッセル・クロウ、ガイ・ピア―ズ共演で、1950年代の腐敗したロサンゼルスを描く。ラッセル・クロウの、若さゆえの、感がいい。
第39位『アイデンティティ』(2003年)
~ おれたちは、殺されるために、招かれた? ~
ネタバレ厳禁のサスペンス・スリラー。
ウィキ見たら終始ネタバレしてて、悪意すら感じた。
第38位『キック・アス』(2010年)
~ ヒットする、ヒットガールの、キュートさが ~
アメコミ原作、ブラックユーモア満載のヒーローもの。ある意味、もっともリアルなアメコミヒーロー。
第37位『ヒックとドラゴン』(2010年)
~ 英雄に、なれるさしっぽと、手を組めば ~
監督はジブリ作品のファンであり、飛行シーンは『紅の豚』などの影響を受けているという。
第36位『300』(2007年)
~ 剣よりも、硬度の高い、肉体美 ~
ペルシア戦争のテルモピュライの戦いを、アメコミ原作で映像化。
スタイリッシュ・バイオレンス!
第35位『ノッキング・オン・ヘブンズ・ドア』(1997年ドイツ)
~ 海が見たい、それだけなんだ、そこをどけ ~
余命宣告を受けた二人の青年が、ギャングと警察に追われながら海を目指す。
第34位『フォレスト・ガンプ』(1994年)
~ 彼通し、アメリカの歴史、振り返る ~
映画のサウンドトラックも1,800万枚の大ヒット。買いました~。
第33位『ジャンゴ 繋がれざる者』 (2012年)
~ 元奴隷、凄腕ガンマン、妻探し ~
タランティーノ監督作で最大のヒット。あいかわらずの血しぶき量。
第32位『スターリングラード』(2001年アメリカ・ドイツ・イギリス・アイルランド)
~ さあ勝負、どっちが先に、スナイプす ~
第二次世界大戦時の、実在した狙撃兵を題材にした戦争もの。
第31位『ブラック・スワン』(2010年)
~ その翼、狂気を帯びて、羽散らす ~
熾烈なバレエの世界で、プレッシャーとともに変貌していくバレリーナの性を描く。
*
【おすすめピックアップ】 『ヒックとドラゴン』
さえない少年が、秘密の存在と出会い、いっしょに成長してみなを見返す。ちびっこのころの少年の夢を完璧に具現化したようなストーリーに、大人の男も熱くなる。
続編も好評で、第3作の製作も決定している。
終盤に入った、五七五映画ランキング 第30位~第21位
第30位『SAW』(2004年)
~ 痛い辛い、悪意しかない、選択肢 ~
低予算企画ながら、ヒットシリーズに成長したシチュエーション・スリラー。
『2』もかなり好き。『3』は苦手。
第29位『最高の人生の見つけ方』(2007年)
~ 死ぬ前に、最高の美女と、キスしよう ~
このヒットにより、日本では類似タイトルが乱立した。
・関連記事:
第28位『ライフ・オブ・デビッド・ゲイル』(2003年)
~ 死刑囚、彼はなにゆえ、罪犯す ~
テーマ性の強いサスペンス。ネタバレしたくない。
第27位『ted』(2012年)
~ いつまでも、下品でイカれた、真の友 ~
ブラックコメディだが、日本ではファミリー向けの『大人になるまで待てない! バージョン』が存在する。下ネタ抜いたら面白さ半減な気が・・・・・・。
第26位『プラダを着た悪魔』(2006年)
~ あのババア! 負けない逃げない、見返しちゃる ~
カリスマ性があるものの、ひどく理不尽な編集長のもとで奮闘する女性の物語。
社会人になるときに観ておきたい作品。
第25位『ゼロ・グラビティ』(2013年)
~ 孤独の宇宙(そら)、わが身の重さを、取り戻せ ~
事故により孤立無援状態になった女性宇宙飛行士の奮闘劇。
第24位『告白』(2010年)
~ 知ったつもり? 人の心は、多面体 ~
湊かなえのデビュー作にして本屋大賞受賞作を映像化。映像化は難しそうだとかってに考えていたが、見事に答えを提示された。
第23位『HERO』(2002年中国)
~ 見惚れたわ、チャン・イーモウの、様式美 ~
世界の映画市場に堂々たる存在感を見せた中国映画。
第22位『オーケストラ!』 (2009年フランス)
~ もう一度、やろうやオケを、大作戦 ~
元指揮者が、偽のボリショイ交響楽団を組織してパリでの公演を企む。
第21位『ヘルプ ~心がつなぐストーリー~』(2011年)
~ 理不尽な、差別に譲らぬ、そのハート ~
1960年代の公民権運動を背景に、強く生きようとする黒人メイドたちの姿を描く。
*
【オススメピックアップ】『ted』
命を持ったおもちゃ、というのは、幼いころにだれもが願う存在のひとつ。
その夢が実現した喜びや戸惑いを描くのかと思ったら、そんな時期は華麗にスルーし、その存在が、自分にとっても世間にとっても当然のものとなって以降を描く。
倦怠感すら抱くようになった関係性が、シュールでリアルで新鮮だった。
佳境迎えた、五七五映画ランキング 第20位~第11位
第20位『アルゴ』 (2012年)
~ 演技しろ? 文化祭じゃ、あるまいし ~
1979年に起きた「イランアメリカ大使館人質事件」では、荒唐無稽ともいえる大胆な作戦が実行されようとしていた。
第19位『ゴーン・ガール』(2014年)
~ 演じてる、おれもおまえも、ざまあない ~
失踪した妻を捜す夫。だが彼こそ、妻を消した犯人なのではないか。
第18位『ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日』(2012年)
~ トラ怖し、それでも孤独は、癒される ~
アカデミー賞11部門ノミネート、監督賞など4部門を受賞。なによりも、その映像の美しさよ。
第17位『グラディエーター』(2000年)
~ 復讐を、糧に剣取り、生きてきた ~
大ヒットにより続編の製作が決まったが、いまだクランクインもしていない。
第16位『ディパーテッド』(2006年)
~ おれたちは、出会えばどちらか、ジ・エンド ~
香港映画『インファナル・アフェア』のリメイク作。
第15位『シティ・オブ・ゴッド』(2002年ブラジル)
~ ガキに銃、持たせて街は、大抗争 ~
スラム街のストリートチルドレンの実態を、実際に現地で生きる子どもたちに演じさせて映画化した。
第14位『ワルキューレ』(2008年)
~ 世界史が、あと数センチで、変わってた ~
1944年に起きたヒトラー暗殺計画「7月20日事件」を、主導した将校の側から描く。トム・クルーズが主演したことについて、ドイツでは反発があった。
第13位『セッション』(2014年)
~ ドパパパパン、どっちも頑固、ゆずらない ~
危機迫る演奏と演技で、各映画賞を席巻。
第12位『ガタカ』(1997年)
~ 生きていく、寿命はだれにも、決めさせない ~
遺伝子操作により、すぐれた人間「適正者」を生みだせるようになった近未来社会。そこに生まれた「非適正者」の生きる姿を追う。
第11位『インターステラ―』(2014年)
~ 父の愛、はるかな宇宙(そら)と、刻を超ゆ ~
近未来を描いたSFとして、科学考証の正確さも評価されている。
*
【おすすめピックアップ】『セッション』
なにかに没頭する人間の狂気、というのは、たびたび物語の題材にされてきたものだが、この作品には、狂気をはらんだ人間がふたりも存在し、そのうえ対立する。
そりゃ目が離せませんわ。クライマックスの演奏シーンは、映画史に残る名場面かと。
いよいよトップテン、五七五映画ランキング 第10位~第1位
第10位『クール・ランニング』(1993年)
~ 雪が降る、そんな場所に、いくの俺? ~
南国ジャマイカのボブスレーチームが、冬季オリンピックを目指す。実話をベースにしたすこぶる陽気な物語。
レゲエ聴くべ!
第9位『スラムドック・ミリオネア』(2008年イギリス)
~ あの苦楽、すべてこの日の、FAに ~
インド版『クイズ・ミリオネア』に出場し、正解を重ねる青年のバッググラウンドを追う。
第8位『キングスマン』(2014年イギリス)
~ ハイテンション、スパイアクション、アテンション! ~
『キック・アス』とおなじ原作者、制作スタッフによる、新時代のスパイもの。
第7位『最強のふたり』(2011年フランス)
~ ずうずうしい、おまえの態度が、バリアフリー ~
身体が不自由な金持ちと、望まぬまま介護人となった貧困層の若者の交流を、実話を基に描く。
第6位『紅の豚』(1992年)
~ なんでブタ? そういう疑問は、タ「ブー」だぜ ~
企画当初は、日本航空の機内上映用の短編だった。
第5位『インファナル・アフェア』(2002年香港)
~ 潜入す、マフィアと警察、バレ寸前 ~
アメリカで『ディパーテッド』としてリメイク、日本でも『ダブルフェイス』として 西島秀俊、香川照之主演でテレビドラマ化された。
第4位『トロイ』(2004年)
~ 国を背負い、男は剣で、語りあう ~
古代ギリシア、トロイア戦争にインスパイアされた作品。史実と違うとかいうつっこみは、やぼであります。
第3位『仮面の男』(1998年)
~ 忠誠を、示すべき王は、だれなのか ~
暴君ルイ14世の悪政を止めようと、かつての三銃士とダルタニアンが、それぞれの正義のもとに行動を起こす。 ディカプリオが一人二役を好演。
第2位『ラブ・アクチュアリー』(2003年アメリカ・イギリス)
~ 清い恋、乱れた恋も、愛しき恋 ~
男女19人それぞれの、大人の恋の物語。冬になると観たくなる。
第1位『セブン』(1995年)
~ サイコパス、すべての悪意が、芸術品 ~
デビット・フィンチャーが監督、ブラッド・ピットとモーガン・フリーマンが共演したサイコサスペンス。
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【オススメピックアップ】『セブン』
上記の三人が映画界での存在感を決定的なものにした作品。
血気盛んな若手と、老獪なベテランによるコンビっぷり。降りつづける雨。急速にその色を濃くしていくいやな予感。
ラストが読めた、なんていう批判を耳にすることがあるが、そういうことじゃ、ないでしょう。
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ということで映画111作品を、111首の歌で表現してみた。五七五であらすじを述べたものもあれば、感想に近いものもあったが、1本でもみなさんの興味関心を引くものがあったなら、これ幸い。
五七五で紹介するのだから、五七五本ランキング、とすることも考えたが、さすがに読んでもらえないだろうし、「好き」というカテゴリーだと、三〇〇本くらいで打ち止めな気がする。
あれがなぜ、あんなに高い順位? →その日の気分によって変わるかも。
これがなぜ、こんなに低い順位? →上位と下位の差はわりと小さい。
そもそもあの映画がないじゃないか! →きっと112位。
読者によっては、1990年以降ではまだ古い、という方もいらっしゃるはず。いつか、2000年以降限定でのランキングとして再考してみよう。
【映画ネタ、定番記事】
目指せ映像化? ゆる四コマW
『まぐねっこ』(by 五郎)
◆その25
快適な空の旅をお楽しみください~。
『ペットボトルくん』(by ショウエイ)
◆その57
あ、パターを持つ手、逆だ。
無縁なスポーツなもので・・・・・・。