【社説】一方通行リーダーシップではTHAAD難局を突破できない=韓国

【社説】一方通行リーダーシップではTHAAD難局を突破できない=韓国

2016年08月03日15時17分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  夏の休暇を終えた朴槿恵(パク・クネ)大統領が昨日、「高高度ミサイル防衛(THAAD)体系配備問題を積極的に解決するために民心を聞いて地域代表の国会議員・自治体の首長に会う」と明らかにした。また「THAAD配備は国家と国民の安危がかかる問題であり、変わることもない問題」と述べた。朴大統領は近いうちに大邱(テグ)・慶北(キョンブク)地域の議員を青瓦台(チョンワデ、大統領府)に招請し、地域の民心を聞く予定だ。全国がこの問題で1カ月近く葛藤し、解決の糸口を見つけることができない状況だ。かなり遅くなったが、大統領が今からでも突破の意志を示したのは幸いだ。

  基本的にTHAADは北朝鮮のミサイルをレーダーで探知して迎撃するという防御用武器体系だ。北朝鮮の核・ミサイル脅威がある状況で導入は避けられない側面がある。しかしこのような軍事的な本質のほかに、THAAD配備は外交・理念・国内政治問題が絡みあった複合イシューだ。星州郡民と政界の一部の反発、中国など周辺国の対応までが複雑に絡み、葛藤を解消するには原則論を繰り返すだけでは足りない。高次方程式であるだけに、いくつかの疑問を解こうとする努力が伴わなければならず、予想可能な問題には先制的な対応も必要だ。

  しかしその間の政府の対応は緻密でもなく透明でもなかった。右往左往する姿もあり、信頼を与えることができなかった。何よりも公論化過程が省略されたまま、いきなり配備が決定されたのは問題だ。韓民求(ハン・ミング)国防部長官はTHAAD配備関連の質問に対し、終始「まだ決定していない」というあいまいな返答で一貫し、政府に対する不信感を高めた。配備地域を決定しておきながら発表を先延ばしすると、あちこちで抗議デモが相次いだため、5日後にあたふたと慶北星州だと発表した。

  事前の準備がこのように徹底できなかったのなら事後の対応でもうまくするべきだが、後続措置は落第点だ。国民への説明が一度もなく、地域事前説明会の日程もなかった。しかし「THAAD怪談」が広まると、軍事機密であるパトリオット部隊と弾道弾早期警報レーダー基地をあたふたと公開する情けない場面を露出した。事案の厳重さを考慮すれば、朴大統領が最初から国民向けの談話や会見を通じて、国家の安保のためにTHAAD配備が必要であり、どの地域であれ一定の犠牲が避けられないという点を訴えて説得するのが順序だった。このような努力を省略したまま「団結が重要だ」と一方的に注文するため、与党議員の協力も得られず、国民不信、社会葛藤につながったのだ。

  内部の結束が重要な時期だ。国民が政府を信頼してこそ対外的な説得も力を得る。大統領は今からでもTHAAD配備の不可避性と決定の過程を透明に説明し、説得する必要がある。大邱・慶北議員だけでなく与野党の責任ある政治家と地域住民とも情報と意見を緊密に交わさなければいけない。一方的に決めて通知する形は独善と圧力として映るだけだ。THAAD問題が国内の葛藤に広がる事態を防ぐには、国政に対する大統領の認識と態度が完全に変わらなければいけない。
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