排ガス不正:VW、韓国市場で販売停止処分

排ガス不正:VW、韓国市場で販売停止処分

 韓国環境部(省に相当)は2日、韓国の輸入車市場でシェア首位のフォルクスワーゲン(VW)が販売している各車種に認証取り消し、販売停止の処分を下した。

 今回の処分では、ティグアン、ゴルフ、アウディA4・A6、ベントレーなどVWグループが発売している32車種(80モデル)が認証取り消しまおよび販売停止の処分を受けた。既に販売済みの8万3000台については、欠陥確認検査などを行い、リコール(回収・無償修理)などの追加措置を取る。環境部は先月初め、VWが排気ガス・騒音試験のデータを偽造し、32車種で不正な認証を受けたとの検察の通報を受け、今回の措置を下した。

■27車種、最近まで販売

 32車種のうち27車種は最近までVWが韓国市場で販売していた。しかし、今回の処分でこれら車種は韓国で販売できなくなった。韓国向けにドイツから輸入され、平沢港で待機中の車両も本国に送り返されるか港に無期限で留め置かれることになる。VWは韓国で正常な営業は事実上不可能になった格好だ。

 VWは昨年11月にも排気ガス低減装置の不正操作が明らかになり、12万6000台が認証取り消しおよび販売停止の処分を受けた。今回摘発された8万3000台を合わせると累計で20万9000台になる。これはVWが韓国で本格的に販売を開始した2007年以来の販売台数(30万7000台)の68%に相当する規模だ。

 環境部によると、32車種のうち24車種は排気ガス試験のデータを偽造、9車種は騒音試験のデータを偽造していたことが判明した。1車種は排気ガスと騒音のいずれのデータも偽造していた。自動車のエンジン種別では、軽油車が18車種、ガソリン車が14車種だった。32車種のうちA6 3.0 TDIクワトロなど5車種(14モデル)は既に生産が中止されたが、ゴルフGTD BMTなど27車種(66モデル)は最近まで販売されてきたモデル。

 VWは主に「すり替え」の手口でデータを偽造していた。環境部関係者はVWの手口について、「韓国に新車種を導入するには本社が試験データの報告書を提出する必要があるが、その期間を短縮し、発売を前倒しするため、既存車種の試験データを車種名だけ書き換えて提出していた」と説明した。

洪準基(ホン・ジュンギ)記者
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