「貧困国に暮らす人々の生活はこれからの15年間のあいだに、人類史上最も早いペースで改善されるだろう」。
Microsoft Corporation元会長、ビル・ゲイツによるメッセージだ。
ゲイツと彼の妻メリンダによって2000年に創立された、世界最大の慈善基金団体「ビル&メリンダ・ゲイツ財団」。国際開発、グローバルヘルス、教育とインターネットの普及を柱に、すべての人々が健康で豊かな生活を送るための支援活動を続けている。
先月、財団より年次書簡が公表された。この動画はゲイツ自身が語る15年後の世界予測。どうやら、明るい兆しが彼には見えているようだ。
書簡で彼は「未来に対する大いなる賭け」としながらも、15年後の改善された世界を見据え、高鳴る胸の想いを語っている。ゲイツが予言する4つのブレイクスルーを見てみよう。
01.
アフリカの農家の収穫量が
アメリカと同等になる
現在、アフリカは食料の多くを輸入に頼っている。農業技術や教育の改善により、2030年までにアフリカの農家の収穫量はアメリカの農家と同様になるだろう。輸入に頼らずとも、自分たちで食料をまかなうことが可能になる。
02.
多くの疾患が消滅し
5歳以下の死亡率が半減
創設以来、保健医療への支援が拡大したことで、医療面や衛生面の飛躍的改善がみられた。これにより、5歳以下の子どもの死亡率は1990年に比べ、およそ半数にまで減少。2030年までには、さらに半数以上減少する見通しだ。
03.
モバイルバンキングが
貧困層に新しい生活をもたらす
銀行口座を持っていない人がいる、そもそも銀行が街にない地域だってある。およそ20億人の人々が預貯金と無縁の生活を送っている。この状況を変えていくのが、モバイルバンキングだとゲイツは語る。貧困層の生活を飛躍的に改善していくと、予測をしているようだ。
それには携帯電話の普及が不可欠だが・・・、ここもすでに実証済み。コミュニティーベースの金融サービスを利用して、携帯電話を使って銀行口座を開設、デビッドカードの機能を利用しお金の出し入れが実際に行われるようになってきている。
04.
優れたソフトウェアが
世界の教育に改革をもたらす
2030年までに、教育問題も大きく改善するするとゲイツは言う。インターネット通信、デジタル産業の確信によって、オンライン授業は教育に革命を起こし、ネットを通した授業や個別に適切な教育を受けることが、世界中で可能になると彼は強調している。
Top photo by : DFID - UK Department for International Development
Reference:UPWORTHY