2016年(平成28年)6月22日[水曜日

北海道 NEWS WEB

ニュース詳細
足寄の卓球台 五輪の舞台へ
06月22日 19時07分
足寄の卓球台 五輪の舞台へ
7003224211_20160622191045.mp4
ことし8月に行われるリオデジャネイロオリンピックでは、北海道ゆかりの選手も出場し活躍が期待されますが、五輪の晴れ舞台に立つのは選手だけではありません。
リオ五輪の卓球競技で採用される公式の卓球台は、足寄町の工場で台の天板がつくられています。
いくつかに切った板を芯材として組み込み板を貼り合わせる工法でつくられ、こうした日本独自の製法によって、天板に反り返りがなく均一性が保たれた卓球台ができるのです。
天板職人の技が光るのは下地の最終仕上げで、塗装前の天板を1枚1枚、耳で音の違いを聞き分け空洞ができていないかなどを確認しながら仕上げていきます。
そして、「レジュブルー」“青い瞳”と呼ばれる鮮やかなカラーリングが施され天板が完成します。
また天板を支える台座の脚の部分は、弾んだボールの軌跡をイメージしたカーブを描いたアーチ形状の斬新なデザインで、山形県の会社がつくりました。
加工しやすいように薄い板を50枚以上重ねて接着させたあと、およそ2時間かけて、熱を加えながらゆっくりと曲げていきます。
そして、切り抜く作業を行ったあと磨きの工程を経て独特のカーブを描いた脚の部分が完成するのです。
日本の木工技術の粋を集めてつくられた卓球台。
4年前のロンドンオリンピックに出場した元選手からは「弾みが一定になるのが良い卓球台で、日本製の台は他の国のものよりもランクが高いと思う」と高く評価する声が聞かれます。
また製作に携わった職人は「自分たちがつくったものが世界に向けて発信されるのはすごくうれしい」と話します。
足寄からリオへ、そして日本の地方から世界のスポーツの祭典へ。
金メダルを目指す選手たちとともに、道産子職人が手がけた卓球台が五輪のひのき舞台に立つ日はまもなくです。
  • twitter
  • facebook
  • mixi
  • help
※クリックするとNHKサイトを離れます。
北海道のニュース
NHK
Copyright NHK (Japan Broadcasting Corporation) All rights reserved. 許可なく転載することを禁じます。
このページは受信料で制作しています。
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%