中国との関わりが、はるかに深い人物
「中国大使館でこの人のことを知らない人はいない」(中国事情痛)といわれる日中友好団体の理事長(59)が、7月中旬、渡航先の北京で中国の治安当局に国家安全危害容疑をかけられて拘束された。
2014年11月、習近平政権は、共産党体制を脅かす存在を除去することを目的に、「反スパイ法」を制定。それに基づく容疑があったとして、昨年から今年初めにかけて日本人4人を逮捕、うち2人を起訴した。
団体理事長も「スパイ」と見なされたわけだが、これまでの4人が様々な事情で中国との関わりを深くし、日本の公安調査庁の協力者となっていたのに比べると、団体理事長と中国との関わりは、はるかに深く、長く、そして重い。
そのためか、「中国の権力抗争に巻き込まれたのではないか」(団体理事長の知人)という観測さえ流れている。
団体理事長が拘束されるまでの中国との関係を振り返ってみよう。
団体理事長は、大学院修士課程を修了後、労働組合専従を経て、日本社会党の竹内猛代議士、秋葉忠利代議士の秘書となる。中国との関係は、83年、中華全国青年連合会の受け入れにより初訪中してからなので30年以上に及び、訪中歴は200回を超える。
語学力と中国人脈を買われ、95年8月、村山富市首相が「侵略戦争の反省と非戦の誓い」を世界に表明した「村山談話」の際には、中国との折衝役などを務めた。
以降、中国との関係をさらに深め、97年には北京外国語大学の教壇に立ち、大学教師のかたわら、北京社会科学院などの研究員を務めた。その人脈を伝えるのが、2000年10月、北京で開いた自身の結婚披露宴で、張香山党中央対外連絡部顧問、劉徳有元文化次官ら有力な対日関係者らが出席した、という事実だ。
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