※「99割」は虚構新聞ネタです。あらかじめご承知おきください。
ウチのアパートは、一面田んぼの大農園?のすぐ近くにある。もう、数キロにわたって田んぼ。そんな所に住んでいる。
先日、新しく買った三輪車に娘を乗せて、近くの公園(というか小さな緑地)に遊びに行った。
その日は、最高気温32度くらいの予報だったので、暑くならないうちに遊んでこようと午前中にでかけたのだが、それでも十分に暑かった。
その公園への道中、感じたのだ。稲の匂いを。
もんわりとした熱気とともに鼻孔をくすぐる米の匂い。ああ、もうだんだん米の季節だねえ…などと風流なことを言っている場合ではなかったのだが、その時の自分はすっかり忘れていた。
自分がイネ花粉にも弱かったということを。
通常、花粉症といえばスギ花粉の春がピークである。だが、自分の場合、たいしてなんの花粉も飛ばない冬以外はわりと花粉に苦しめられている。
以前に血液によるアレルギー検査を行った時は、スギ、ダニ、ハウスダストが最も強く、その次にヒノキやイネといった感じの結果だったが、春ほどではなくともイネ花粉の威力は結構馬鹿にできない。
しかも、イネ科の植物というものはイネだけではない。イネ以外にも5〜6種類、わりとどこにでも生えている植物がイネ科の植物だったりするのだ。その中でも、ガヤモヤとかいうやつは、もう本当にどこにでも生えている最強の牧草らしい。なんでも、世界中どこにでも生えているんだとか。Gかよ。
というわけで、娘と楽しい公園遊びをして帰ってきたその日の夜、自分は耐え難い目の痒みに襲われた。鏡で見るともう白目の部分が真っ赤っ赤。おもわず記念に写真に撮って残しておきたくなるほどの見事な充血っぷりだった。
だが、ここで掻いてしまうとイネ花粉の思う壺である。ここは忍の一字で耐え忍び、ご褒美かなんかだと思って我慢することにしたのだが、そこまでポジティブ思考ではない自分は何度か耐え切れずに掻いてしまい、イネ花粉の手痛いしっぺ返しを食らうのであった。
不思議な事に、イネ花粉はどちらかと言うと目の方に作用する。これはもちろん個人差があるのだろうけれども、自分の場合は鼻水よりも目のかゆみのほうが酷い。
スギ花粉の場合は、目よりもどちらかというと鼻水ダラダラで、何年か前(7〜8年前だったかな?)の観測史上2番めに花粉が飛んだ年なんかは、ローションティッシュを3箱くらい使うくらい鼻水が出た。その原資はどこにあるんだ。どこにあんなに大量の鼻水を量産する資源が隠されているんだというくらい、とんでもない量の鼻水が一日中生産されていた。
その年を境に、春にはかならず花粉が飛散する前の時期に耳鼻科に行ってしかるべき処置をしてもらうようにしているのだが、どうもイネ花粉は不意を突かれることが多い。8月上旬から9月下旬までがピークと、微妙にやる気が出なかったり、そのくせ忙しい時期だったりするせいで、耳鼻科に行きそびれてしまうのだ。
花粉症は予防が大事である。症状が出てしまってからでは正直遅い。花粉が飛び始める2週間前くらいから耳鼻科に言って、点鼻薬をもらい、鼻の粘膜を麻痺させておく(?)のが重要だ。しかも、目の症状の場合目薬をさすくらいしか対策がなく、後手に回ることが多いので、眼の症状が中心に出るイネ花粉は厄介な存在だ。
とにかく、自分が広大な田園風景のすぐ近くに居を構えているということをもうちょっと自覚して、来年こそは何らかの手を打つべきかもしれない。スギ花粉は飛散量が毎年多かったり少なかったりするが、イネ花粉はこんなに身近に大量にあるのだから。
今年はもう諦めた。